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【書評】「ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣」 ジェームズ・クリアー

2026/06/25公開 更新
本のソムリエ
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「ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣」 ジェームズ・クリアー


【私の評価】★★★★★(91点)


要約と感想レビュー


なぜ習慣が重要で難しいのか

著者は身長195センチで77キロのひょろひょろの体型でしたが、週に数回のウェートリフティングを習慣にした結果、翌年には90キロの引き締まった体になったといいます。


習慣が重要で難しいのは「複利」で効果が表れるからです。毎日1%改善すれば、1年後には37倍の差になります。逆に、最初は少しずつしか増えませんので、努力してもすぐに結果が出ないように見えるのです。


毎日1ページの読書のような小さな変化は、その日その日では何も変わらないように見えますが、積み重ねることで人生に違いをもたらすと著者は説明しています。


財産は金銭習慣の結果、体重は食習慣の結果、知識は学習習慣の結果であり、人は自分が繰り返したことの結果を手にするからです。


わたしたちは直線的な進歩を期待しがちである・・・実際には、努力の成果は遅れて表れることが多い(p32)

習慣が個性と肩書きを作る

この本で著者が強調しているのは、習慣が個性(アイデンティティ)と密接につながっている点です。


つまり、1回1回の行動は「なりたい人間」への一票だということです。小さな習慣を積み重ねることが、新しい個性と肩書きの証拠になっていきます。習慣を変えることは、自分の人となりを変える最も効果的な方法だと著者は述べているのです。


知識を得るために本を読む習慣を持とう!と考える人もいるでしょう。確かに知識という「目標」はモチベーションになりますが、肩書き「本のソムリエ」という個性を得るために読書をするというモチベーションのほうが強いです。


著者は「本を読むことではなく、読書家になる」「楽器の演奏を習うことではなく、音楽家になる」という表現で、個性を得るための習慣という考え方を説明しています。


本当の行動変化は、アイデンティティの変化である・・・本を読むことではなく、読書家になる・・・楽器の演奏を習うことではなく、音楽家になる(p47)

続ける仕組みとプロセス

多くの人は「本を読みたい」という結果を意識して習慣を変えようとしますが、これは長続きしにくいといいます。重要なのはプロセスつまり仕組みです。


具体的な方法として、時間と場所を明確に決めることが挙げられています。「通勤電車で20分間読書する」「午後5時にジムで1時間運動する」といった形で、いつどこで何をするかを具体的に決めるのです。


また「習慣の積み上げ」も有効な方法です。すでにある習慣に新しい習慣を結びつける、例えば「食器を片づけたら、すぐにカウンターを拭く」というやり方です。


ハードルを下げるのも有効です。「2分間ルール」として、新しい習慣は2分以内にできる小さなものから始めることを推奨しています。


継続を可視化する「習慣トラッカー」も効果的でしょう。コメディアンのジェリー・サインフェルドがジョークを書き続けるためにカレンダーにジョークを書いた日を線で消していったという例が挙げられています。


習慣の積み上げ+誘惑の抱き合わせ・・・3人の見込み客に電話をしたら、ESPN(娯楽スポーツテレビ)をチェックする(したいこと)(p131)

環境がモチベーションを保つ

著者は、環境を変えることが習慣化に大きく影響すると述べています。


効果的な方法のひとつは、望ましい行動が当たり前である集団に加わることです。読書クラブに入れば、「自分は読書家だ」というアイデンティティが周りの人とつながっていきます。


良い環境の例として、イギリス政府が確定申告のリンクを直接送ったところ、申告率が19.2%から23.4%に上がった事例が紹介されています。


また、アムステルダムのスキポール空港では、男性用小便器にハエのシールを貼ったところ、トイレ清掃のコストが8%減少したといいます。小さな環境の工夫が、行動習慣に直結することがよくわかる事例です。


たぶん著者のメルマガの内容を再構成したものだと思いますが、習慣について多角的な視点で説明しており、事例が多いのが特徴だと思います。


クリアーさん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・すぐに報われる行動は繰りかえす、すぐに罰せられる行動は避けられる(p211)


・良い習慣の身につけ方・・・第1の法則(きっかけ):はっきりさせる、第2の法則(欲求):魅力的にする、第3の法則(反応):易しくする、第4の法則(報酬):満足できるものにする(p69)


・人間の脳は挑戦を好むが、それは難しさが最適な範囲内にあるときだけだ(p258)


・習慣は多くの益をもたらすが、そのマイナス面は、まわりの状況が変わっているときでさえ、それまでの考え方や行動パターンにわたしたちを閉じこめてしまうことだ(p279)


▼引用は、この本からです
「ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣」 ジェームズ・クリアー
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ジェームズ・クリアー (著)、パンローリング株式会社


【私の評価】★★★★★(91点)


目次


基本 なぜ小さな変化が大きな違いをもたらすのか
第1の法則 はっきりさせる
第2の法則 魅力的にする
第3の法則 易しくする
第4の法則 満足できるものにする
さらなる戦略 改善するだけでなく、本物になるには


著者経歴


ジェームズ・クリアー(James Clear)・・・「習慣」の専門家。公式ウェブサイトの閲覧数は毎月数百万回にのぼり、メルマガも数十万人に購読されている。著者が提唱する方法は、NFL(米ナショナル・フットボールリーグ)、NBA(米国プロバスケットボール協会)、MLB(メジャーリーグ・ベースボール)でも利用されている。さらに、「ハビッツ・アカデミー」というオンライン講座の受講者は、指導者、管理職、コーチ、教師をはじめ1万人以上。


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「ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣」 ジェームズ・クリアー
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「7日間で人生を変える魔法の習慣」佐藤 伝
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