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絆徳的な仕事のすすめ「おとなのギモン」清水康一朗

2024/11/08公開 更新
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「おとなのギモン」清水康一朗


【私の評価】★★★★☆(85点)


要約と感想レビュー


まず自分によいことをする

ラーニングエッジ社長による絆徳(ばんとく)的な仕事のすすめです。絆徳とは相手によいこと(徳)をしていくことで、良い関係性(絆)を維持していくことです。


ただし、注意すべきことは、相手によいことをするために、自分を犠牲にしないということです。よいことをするためにも、まず自分によいことをして自分の心や体の状態を整えたうえで、相手によいことをするのです。


もし、会社に行きたくない、体が疲れているのなら、会社を休んで一日中寝ていてもいいし、趣味やご馳走を楽しんでもらいたいと著者は提言するのです。


「絆徳」とは・・「あなたが相手によいことをするので、ずっと一緒にいられる関係性」(p37)

自分軸をつくる

また、相手によいことをするといっても、実は「自分軸」があることが前提です。他人がうらやましいからやるのではなく、みんながやっているからやるのではなく、真の自分軸があるのかということです。


真に「自分が大切にすべきもの」があって、それを達成するために、絆徳があるのです。例えば、今の会社には何となく入社したかもしれないけれど、自分はこの会社の仕事を通じて、どうしたいのか、自分軸があるでしょうか。


だから著者は「10年後にどうなっていたいですか?」と問いかけるのです。もし、そこに答えがあるならば、上司の叱責も、何かの失敗も、すべてが学びの機会になるのです。


あなたに考えてほしいのは「あなたは、10年後にどうなっていたいですか?」という質問への回答です(p120)

自分を成長させ貢献する

例えば、会社の上司が自分を否定し、無視するので、転職を考えているとしましょう。絆徳の考え方であれば、転職するにしても、あなたは仕事で他の人にどんなよいことをしていこうと考えているのか、ということになります。


その自分軸があれば、会社がよくなくて上司がダメだとしても、やるべきことはあるはずなのです。もし、その自分軸がなければ、転職するたびに、うまくいかずに苦しむ人生が続く可能性があるのです。


著者は「働く幸せ」のヒントとして、「成長」と「貢献」を説明しています。自分が成長し、相手が求める結果を実現れば、仕事が楽しくなるはずなのです。


「自分は自分、他人は他人」と割り切って「自分軸」で生きていく・・真に「自分が大切にすべきもの」を決めて、それ以外の余分なことは考えない(p67)

気配り・心配りする人になる

絆徳とは自分を満たして成長させ、周囲にその溢れ出た恩恵を与えていくことだと思いました。組織で評価される人は、気配り・心配りを周囲の人に与える人です。それが組織のまとまりを強め、組織が一体となって成果や目標に向かうことを可能にするので認められやすいのです。


不平不満から脱して、感謝と共感の人になり、目の前の仕事に本気で取り組む人になれば、どこでも評価されるということなのでしょう。前向きな一冊でした。清水さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・あなたが幸せでいることが最高の社会貢献・・ただそれだけで世界がよくなっていく影響を与えている(p165)


・どんどん依頼が来る・・「ボールは2つまで」と覚えておいてください・・3つ以上の大きなタスクは抱えられないものです(p86)


・嫉妬心・・解放されるには、自分の内面を見つめること、人生の目的や目標を定めて「渇望」を「願望」に変えることです(p64)


▼引用は、この本からです
「おとなのギモン」清水康一朗清水康一朗、フローラル出版


【私の評価】★★★★☆(85点)


目次


1 もう嫌だ、会社に行きたくありません
2 仕事の意味が分かりません
3 人間関係が面倒くさい
4 会社の飲み会に行きたくありません
5 他人との比較や嫉妬は、もう嫌です
6 仕事が終わりません
7 組織で仕事するのは苦手です
8 部下の本心が分からない
9 もっと評価されたい、認められたい
10 私もあの人のように成功したい !
11 お金が欲しい! けど無理ですよね
12 時間が足りない
13 人生が苦しいです



著者紹介


清水康一朗(しみず こういちろう) ・・・ラーニングエッジ株式会社代表取締役社長。「セミナーズ」の創始者。「社長の教養」主宰。 「セミナーズ」を立ち上げ、経営教育の流通に尽力。鮎川義介氏などの日本的経営の研究のみならず、アンソニーロビンズ日本事務局長、ブライアントレーシージャパン株式会社の代表取締役会長、ジェイエイブラハムジャパン株式会社の代表取締役会長、ドラッカー学会推進員などを歴任。 絆徳経営、「円形欲求モデル」、「マーケティングαとβ」、「タイムリバーサル」、「W-PDCA」など数多くの経営理論を提唱。世界トップクラスの外国人講師を招いたビジネスセミナーでは日本最大規模のイベントを行っている。


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