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「50歳からの人生は陽明学で変わる: いくつになっても社会から求められる人になる13の教え」徳丸 登

2023/09/04公開 更新
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「50歳からの人生は陽明学で変わる: いくつになっても社会から求められる人になる13の教え」徳丸 登


【私の評価】★★★★☆(83点)


要約と感想レビュー

定年も働き続けることで生きがいと余裕

著者のおすすめは、定年後も働き続けることです。給料をもらえるし、生活のリズムが安定し、生きがいを持つことができます。さらに週3日勤務くらいに限定しておけば、仕事をしながら趣味にも時間を割けるし、収入を使って夫婦でお互いが好きなことをやっていく余裕がでるのです。


そうした第二の人生を切り開いていくために、この本は、50歳から陽明学を学んで実践していこう!という提案なのです。50歳となれば自分の行く末がはっきりと見えてくる年齢です。うまくいっている人でも、65歳くらいで会社組織を離れることになります。また、降格人事や窓際、傍流を担当することになってしまった人もいるでしょう。仮に職場のトラブルで不遇の職にあっても、年下上司を支え、成果を譲ることで、自分の立場の中で成果を出していくことを推奨しています。陽明学とは、人事を尽くして天命を待つという、引き寄せの法則に近い考えであることがわかります。


・老後2000万円問題は「働き続ける」選択肢で解決(p31)


自分がしてほしいことを他人に行うこと

うまくいっている人も、うまくいっていない人も、今いる場所でやるべきことをやりきることを著者はおすすめしています。陽明学では「知行合一」ということで行動が重要視されます。自分がしてほしいことを他人に行うこと、気配り、目配り、心配りをしながら人が嫌がる仕事を喜んでするれば、自然と運が広がっていくということです。


著者が定年退職してから再就職先で、実践しているのは良いと思ったことを実行するということです。間違いがあれば、修正してやり直せばよいというのが陽明学なのです。定年後は自分の出世というよりも、他人をサポートしてあげることで運が開けるという。50歳以降は、どのような環境でも落ち込まず、やるべきことをやれる人間であること自体に価値があるのです。


・陽明学は「人としてどう生きるべきか」を探求し続けるおので、探求には行動が伴います(p69)


定年後も働くコツが陽明学の中にある

定年後も働き続けることを前提とすれば、日々が学びであり、苦労も勉強になるのだと思いました。こうした定年後も働くことのコツが気配り、目配り、心配りといった陽明学の中にあるということなのです。


実際、著者の基本的な考え方は、「自分の好き嫌いや損得を入れない」で判断、行動することであり、かなりレベルの高い人だと思いました。そういう人には、良い運命が回ってくるということなのです。


陽明学といってもなんだかわかりませんので、仕事の中で何を実践してきたか、「実践記録簿」を作ることを著者はお勧めしています。仕事の中で何を重視して行動してきたのかテキスト化できることが重要なのでしょう。徳丸さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・知行合一・・知っていてもやらないのは、知らないのと同じである(p73)


・「これぐらい、言わなくても分かるだろう」と高をくくってスルーしたときに限って話が通じておらず、問題が発生します(p123)


・傍流の仕事も、買って出るぐらいのつもりで取り組む(p184)


・仕事に優先順位をつける・・・・1売上高、2利益貢献、3リスク、4社会貢献、5自社の経営理念に沿うという項目を挙げて5点満点で採点(p205)


▼引用は、この本からです
「50歳からの人生は陽明学で変わる: いくつになっても社会から求められる人になる13の教え」徳丸 登
徳丸 登、合同フォレスト


【私の評価】★★★★☆(83点)


目次

序章 今こそ必要な「陽明学」の教え
第1章 セカンドライフの不安は人間力を高めて楽しく働くことで解消する
第2章 心も体も元気になる「知行合一」
第3章 つまずきかけたときの「万物一体の仁」
第4章 善事即行、即時改善
第5章 無私の心
第6章 「事上磨錬」で心を高みへ
第7章 「抜本塞源」で現状を打開する
第8章 DNAに刻まれている営みを元にした「致良知」


著者経歴

徳丸 登(とくまる のぼる)・・・中小企業診断士。「シン善事即行 即時改善教室」主宰。1945年愛媛県松山市生まれ。1963年に丸善石油学院卒業。工業数学図書通信販売会社に転職し、私立大学短期大学部(夜間)を卒業。その後上京し、商工会議所等を経て、1976年に愛媛県にUターン。地元スーパーに28年間勤務。2005年に定年退職後、信用金庫に入庫。2022年、77歳で退職するまで17年間、取引先の経営相談・改善、創業セミナー講師のほか、職員の育成研修の立案・実施などに従事。2023年から、福祉機器製造販売会社の業務に相談役として関わる。2022年に「シン善事即行 即時改善教室」を立ち上げる。


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