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「何があっても疲れない心をつくる 職場ですり減らないための34の「やめる」」片田智也

2023/06/16公開 更新
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「何があっても疲れない心をつくる 職場ですり減らないための34の「やめる」」片田智也


【私の評価】★★★☆☆(75点)


要約と感想レビュー

人を自分のモノサシで裁く人

「今の上司は、仕事ができない!」とイライラしている人や、「契約が取れない。ボクはダメだ」と落ち込んでいる人へのアドバイス集です。著者はカウンセラーとして、こうした人たち1万人と向き合ってきました。


この本を読んでいると、職場ですり減っている人には一定の傾向があることがわかります。一つは人を自分のモノサシで裁く人です。「時間を守るのは当然」「仕事はできて当然」と考えていると、不満やイライラは避けられないのです。そうした人たちの心の奥深くを分析してみると、単に自己重要感を満たすために、周囲の人をこき下ろしていることもあるようです。「自分のほうが正しい」と感じたときほど、注意する必要があるのでしょう。


・正しさにこだわるのを、やめる・・「間違っている人」を本能的に許せない(p22)


コントロールできない結果に一喜一憂する人

もう一つは、自分でコントロールできなことをうつうつと考えてしまう人たちです。例えば、仕事で結果を出そうと考えたとしても、結果とは地道な活動の結果、出るものであって、同じ活動をしていても結果が出ないこともあるのです。コントロールできない結果に一喜一憂するのは意味のないことです。


また、失敗して上司から厳しく叱責されたとしましょう。上司がどのように叱責するのかは私たちはコントロールできません。私たちがコントロールできるのは、上司の叱責に対し、どう反応するかなのです。同じように皆から好かれようとするのも、認められたいと思うのも、他人はコントロールできないので同じ問題を含んでいます。コントロールできない他人から「認められたい」と思ったら、それは相手に精神的に隷属することになってしまう可能性があるのです。


あくまで自分がコントロールできることに集中することが、精神の安定を保つために大切なのでしょう。


・自分次第でないものを気にするのを、やめる・・今年の景気はよくなるか。上司は私をどう評価しているか(p15)


心ない言葉を真に受けない

自分の人生をより良いものにすることが、自分の目標であるならば、あらゆるものを自分の気分を良くするように考えるべきなのでしょう。失敗したら、改善のチャンスと考える。仕事のできない人に会ったら、お手伝いするチャンス。予定通りに行かなければ、何かを変えるべきという神様のお告げなのかもしれないのです。


悪い環境でも落ち込まず、心ない言葉も真に受けず、良い環境でも調子に乗らないことが大切なのだと感じました。もう少し1万人のクライアントに接した著者の経験を聞きたかったと感じました。片田さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・事実:契約が取れなかった・・意見:ボクはダメなやつ(p185)


・「ファインプレー」を、やめる・・問題の原因は、個人の側ではなく、管理やしくみといった組織の側にあるからです(p149)


・親切にするのは自分のため、すっぱり割り切ってしまいましょう(p132)


・相手のためを思うなら、何もいわずに聞いてあげることも大切です(p74)


▼引用は、この本からです
「何があっても疲れない心をつくる 職場ですり減らないための34の「やめる」」片田智也
片田智也、ぱる出版


【私の評価】★★★☆☆(75点)


目次

1 思い通りになると思うのを、やめる
2 ポジティブ思考を、あえてやめる
3 他人に振り回されるのを、やめる
4 もの分かりのいい人を、やめる
5 バカ正直に考えるのを、やめる



著者経歴

片田 智也(かただ ともや)・・・一般社団法人 感情マネージメント協会代表理事。公認心理師、産業カウンセラー。大学卒業後、20代で独立するがストレスから若年性緑内障を発症、視覚障害者となる。同年、うつ病と診断された姉が自死。姉の死の真相を知るため、精神医療の実態や心理療法を探求、カウンセラーに転身する。カウンセリング実績は延べ1万名を超える。カウンセリングから企業コンサルティング、経営者やアスリートのメンタルトレーニングまで、心の問題解決に広く取り組む。


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