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「新装版 すべては今のためにあったこと~今、誰もが「みたま(御霊)」に戻る新しい時代の中で~」中山 靖雄

2023/02/06公開 更新
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「新装版 すべては今のためにあったこと~今、誰もが「みたま(御霊)」に戻る新しい時代の中で~」中山 靖雄


【私の評価】★★★★☆(86点)


要約と感想レビュー

動機善なりや。私心なかりしか

道徳向上のため社会教育活動を行っている公益財団法人「修養団」の教えを中山さんと入江さんが教えてくれる一冊です。「修養団」とは、1906年に蓮沼門三が創立した"愛と汗"をモットーとした団体だという。


この本で伝えていることは、「みたま(御霊)」どおり生きるということです。「みたま」とは、自分が与えられた天の役割です。ただ、多くの人はみたまどおり素直に生きることができていないという。それは、自分の我が出るからであり、自分の我とは、自己承認欲求であり、勝ち負けや損得感情であったり、被害者意識であったり、他人を批判、攻撃する心なのです。


そういえば、京セラ創業者の稲盛和夫さんも大きな決断をするときには、「動機善なりや。私心なかりしか」と何度も自分に問い直したという。自分の決断は「みたま(御霊)」どおり生きようとしているのか、それとも自分の我のためにやろうとしているのか考えていたのでしょう。


・明治38(1905)年に日露戦争に勝利すると、日本は物質的なものに価値をおく思想に変化していきました。「物栄えて国滅ぶ」ことを感じ取った蓮沼先生は、修養団を発足させ、道徳向上運動を展開させたのです(p95)


両親に感謝する

「みたま(御霊)」どおり生きるということの第一歩は、両親に感謝することです。「お父さん、お母さん、ありがとう」と、まず思うこと、そしてそのことを両親に伝えていくことです。なぜなら、両親がいるから自分がいるからです。だから、母の日には自分のお姑さんやお母さんを大事にする。新入社員だったら、初任給は、両親のために使うのです。


「みたま(御霊)」どおり生きるということのメリットは、自分が今ここに生きているということは、何か自分に役割があると思えることでしょう。私たちには、自分なりの使命があるはずなのに「自分なんて・・」という思い違いをしてしまっている人が多いのです。この本に出てくる入江さんは、「人に好かれたいと思って、人に合わせる"人の物差し"ではなく、"天のものさし"で生きようとしたら、喜んで生きることができるようになり、同じような人が周囲に集まってきた」という。


・すべては今のためにあったことです。つらかった過去もすべて今を喜んで生きるための根になっています(p142)


命を活かし切る

「みたま(御霊)」どおり生きるということは、祖先を知り、両親に感謝し、今、生きているという与えられた命を活かし切るということだと思いました。この本では、「あなたは喜んで生きてきましたか?」と問いかけてくるのです。その問いに、「はい」と答えられれば、私たちのご先祖様も救われて、自分も救われるということなのでしょう。


「みたま(御霊)」どおり生きるということを考えていくと、仕事でも取り組みが変わってくるのでしょう。例えば、「あなたの仕事は何ですか?」と問われたときに私の仕事は「社会を明るくする仕事であり、この大切な仕事をやらせてもらっていることがありがたい」と答えられると思うのです。


なかなかレベルの高い一冊でした。★4とします。中山さん、入江さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・じつは、夫婦というものは、お互いの魂を磨くために出会っています(p27)


・本当の幼児教育・・・子どもが本来持っているものが現れるように、表にかかっているものを、さらさら払ってあげるだけでいい(p58)


・人間もなずはその人らしく根を張ることから始まります。だから、何事も始める時には「ねばり強くがんばれ」・・「ねばり」とは、根を張ること(p150)


・精神的に病んでおられる人やウツの人ほど、実はみたまが開いている・・実は、本来の元の自分に戻ろうとしているんですね(p267)


▼引用は、この本からです
「新装版 すべては今のためにあったこと~今、誰もが「みたま(御霊)」に戻る新しい時代の中で~」中山 靖雄


【私の評価】★★★★☆(86点)


目次

何気ない日々の中で心を修めていく
見えない世界を感じて生きる
天から与えられた役割はみな尊い
すべては今のためにあったこと
日本人が伝えてきた大切なこと
みたま(御霊)を受け継ぎ、喜びの中でみたまを伝えていく



著者経歴

中山 靖雄(なかやま やすお)・・・1940年熊本県に生まれて2015 年に逝去。修養団・元伊勢道場長。62年学習院大学政経学部を卒業後、公益財団法人修養団に勤務。65年に講師となり、理事、伊勢青少年研修センター所長、常務理事を歴任、伊勢道場長などを務めた。2000年には「文部省平成12年度社会教育功労賞」を受賞。公益財団法人修養団は、1906年に蓮沼門三(初代主幹)によって創立。日本でも歴史のある"愛と汗"をモットーとした社会教育の非営利団体。


中山 緑(なかやま みどり)・・・昭和24年大阪市生まれ。幼稚園教諭を経て、公益財団法人「修養団」の講師である中山靖雄と結婚。その後は「伊勢道場」勤務となり、四男児とともに伊勢に在住。夫の帰天(平成27年)後は、夫が大切にしていたテーマである「みたまで生きる」ことを中心に、古代史「ホツマツタエ」を通して、「良心」や「真心」、「人を思いやる」ことや「喜びのもとで生きる」こと、また、より良き社会のために、日本の本来の姿やあるべき姿をも若い世代に伝えている。


入江 富美子(いりえ とみこ)・・・映画監督、セレブレーション=へそ道R創始者、入江富美子研究所代表、伊都、高野山ユネスコ協会理事、国連NGO平和団体アジア代表審査員。映画『1/4の奇跡?本当のことだから?』『光彩?ひかり?の奇跡』『天から見れば』の3 作を監督。その他5 作品に関わる。2006年に師匠である中山靖雄氏との出逢いを通して、人生が祝福に変わる「みたま」を知る。2009年より人生を喜びで満たす「セレブレーション=へそ道Rセミナー」を主宰し、国内外にて活動。世界中に生徒を持ち、オンラインセミナーなど世界中に広がり続けている。


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