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「その仕事のやり方だと、予算と時間がいくらあっても足りませんよ。」降籏達生

本のソムリエ 2022/02/28メルマガ登録
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「その仕事のやり方だと、予算と時間がいくらあっても足りませんよ。」降籏達生


【私の評価】★★★★☆(83点)


要約と感想レビュー

 プロジェクトマネジメントを集中的に読んでいるなかで手にした一冊です。著者はゼネコン熊谷組でダム、トンネル、橋梁工事等を担当し、その後、コンサルタントとして独立しています。


 プロジェクトマネジメントには、人心の掌握と目標のストレッチが大事なようです。そのために大切なのが、「五まめ」です。それは、出まめ、筆まめ、世話まめ、電話まめ、メールまめで、コミュニケーションを密にする。そうすることで、壁がなく、お互い信用し、問題が見える化された強い組織が作られるということなのでしょう。


・最初のボスA部長は仕事には厳しいけれど、温かい気持ちを持つ方でした・・・私が担当しているプロジェクトのことを聞いてください、「・・降籏君においしいコーヒーをいれてやってくれ」と気を遣ってくださいました。プロジェクトの進捗状況を報告して職場に戻ろうとするとチーム全員が立ち上がって「いってらっしゃーい」と見送りされます(p21)


 スケジュールもメンバーと意思疎通を行ない、各メンバーがギリギリで完工できると思う攻めた工期になるように調整するのが、よいマネジャーです。もちろん各メンバーから削った日数は全体の余裕として確保しておき、マネジャーがその全体の余裕を把握しながら、余裕の減り具合に応じて対策を打っていくのです。


 各メンバーがそれぞれ余裕日数を持つと工夫をしなくなりますし、早く終わりそうだと意識しないうちに時間を引き伸ばしてしまうのが人間の性なのです。


・各メンバーは自分のギリギリスケジュール内に作業が終わることを目指して工夫して作業をする・・・マネジャーは余裕日数を意識して、この余裕がなくならないように全体をチェックしておく必要があります(p100)


 笑ったのは暴力団対策で、やくざがやってきたら時間を稼いで、責任者をどこかに逃がします。責任者がいなければ、「責任者がいないので、対応できない」などと言い訳できるということです。お金も払うことはできません。責任者の部屋には、必ず脱出用の出口がついていたというのですから、さすがゼネコンだなあと関心しました。


 降籏さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・自分にはない能力を持つ人と組んでプロジェクトを進めると良いです・・・リーダーとマネジャーの両方の素質を持つ人が欠かせません(p44)


・メンバーに分けた仕事を少しラップさせる必要があります。完全に切り分けてしまうと、必ず仕事の間に隙間ができます(p57)


・山崩しをして作業を効率化するためには、大切な条件があります。メンバーがどの作業でもできるようになっていることです(p98)


・合否判断基準・・・「限度見本」を用意します(p124)


・指示をされたらすぐに10分間やれ・・・理解できていないことがわかり、目の前にいる上司や部下、顧客に聞くことができます(p156)


・1週間休むと権限移譲できる・・・幹部社員は毎年1回、1週間の連続休暇を取るルールにしました(p60)


▼引用は、この本からです
その仕事のやり方だと、予算と時間がいくらあっても足りませんよ。」降籏達生
降籏達生、クロスメディア・パブリッシング


【私の評価】★★★★☆(83点)


目次

1チームワーク
2リーダーシップ
3ビジョン
4スケジュール
5クオリティ
6トラブル・リスク対応
7予算とコストコントロール



著者紹介

 降籏達生(ふるはた たつお)・・・ハタコンサルタント(株)代表取締役。1961年兵庫県生まれ。1983年に大阪大学工学部土木工学科を卒業後、熊谷組に入社。ダム・トンネル・橋梁工事など大規模プロジェクトに参画する。1995年より技術コンサルタント業を始める。「現場力」をテーマに研修5万人、現場指導2000件を超える。建設業、製造業、ホテル業、サービス業の現場に密着した支援で、コスト削減、納期短縮の成果を上げている。


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