「元NHKアナウンサーが教える 話し方は3割」松本和也
2022/01/15公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(77点)
要約と感想レビュー
アナウンサーは100回以上練習する
元NHKアナウンサーによる話し方の技術解説です。驚いたのは、アナウンサーが本番直前まで100回以上何度も何度も練習するということです。私も役員会でプレゼンするときは50回くらいは繰り返し練習しましたが、さすがに100回は練習しませんでした。
プレゼンは準備が大事とは言われますが、プロというのは暗記してしまうくらいまで練習するというのです。それだけ練習しているから、自然に自分の言葉で話しているように聞こえるということのなのでしょう。著者は、原稿なしでも自由に話せるくらい、話す中身を自分のものにしているという。
数分の生中継をするのにどれくらい練習すると思いますか?本番前日から本番直前まで100回ではきかないくらい何度も何度も口に出して練習します(p145)
原稿を作成したほうが良い
講演会など長時間話すときには、原稿を作らずレジュメを見ながら話すことで、自然な話ができますが、短時間で重要なスピーチでも原稿を作成したほうが良いという。著者は、自分のしゃべる内容は一字一句、事前に書いているという。原稿は書かなくても大丈夫!と思われるかもしれませんが、やはりアドリブだと自然ではありますが、重複したり論理破綻してしまうことがあるのです。
もし、重要な商品説明などであれば、原稿を書いて、繰り返し練習することで、話し言葉として自然なものに修正していくほうが完璧に近づきます。もちろん棒読みとならないよう、100回以上練習して、原稿を見ないで話せるくらいにしておくということです。
原稿を書いたら何度も口に出して話しやすい形になるまで書き直していく(p62)
結局は練習である
録画して自分の話し方をチェックすること、「つかみ」が大切であること、具体例を入れることなど、話すための基本もしっかり押さえています。基本は押さえつつ、結局は練習なのか・・・と当たり前のことにショックを受けつつ、100回はさすがにハードルが高いと思いプロのすごさを感じました。
著者にとっては、「私は人前で話すのが苦手なんです」と言っている人は、「私は話す練習する気がないんです」と言っているのと同じなのでしょう。松本さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・1ゆっくり2はっきり3語りかける4メリハリをつける5ことばのエッジを立てる(p17)
・「タイトルでつかむ」・・・「あるある」から始める・・いわゆる「つかみ」(p76)
・抽象的な話のあとには、必ず具体例を挙げる(p104)
・最初の挨拶・自己紹介などはつい焦って早口になりがち。まずは自分でも「ためすぎかな」と思うくらい、しっかり間をとって話し始める(p174)
・オンライン・・・とにかくカメラのレンズを見ることが重要です(p233)
【私の評価】★★★☆☆(77点)
目次
第1章 話し方の3つの基本テクと2つの上級テク
第2章 話す力は、書く力
第3章 インパクト大、差がつくプレゼンテーションでの話し方
第4章 毎日がミニプレゼンテーション!さまざまな場での話し方
第5章 オンライン!プロが教えるカメラ相手の話し方
著者経歴
松本和也(まつもと かずや)・・・プレゼン・スピーチコンサルタント、元NHKアナウンサー。兵庫県神戸市生まれ。私立灘高校、京都大学経済学部を卒業後、1991年、NHKにアナウンサーとして入局。奈良・福井の各放送局を経て、1999年、東京アナウンス室に。主な担当番組は、「ひるどき日本列島」、「英語でしゃべらナイト」、「NHKのど自慢」司会、「NHK紅白歌合戦」総合司会(2007,2008)、「ダーウィンが来た! 生きもの新伝説、「NHKスペシャル」(多数)ナレーション、「シドニーパラリンピック開・閉会式」実況など。2016年6月退職。同年7月から「株式会社マツモトメソッド」代表取締役。
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