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「成長も安定も実現する経営指標「RPG」入門」三谷 淳

2021/04/26公開 更新
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「成長も安定も実現する経営指標「RPG」入門」三谷 淳


【私の評価】★★★★☆(85点)


要約と感想レビュー

売上が何%減ると利益が0になるのか

経営指標「RPG」って何?というとRatio of Profit for the Gross-margin、つまり(営業利益÷粗利)×100で計算される数字です。ここで粗利(あらり)とは正式名称「売上総利益」と言い、売上から変動費を引いたものです。経営指標「RPG」の意味を紐解くと粗利が何%減ると利益が0になるのかという指標になります。


ここで売上が減れば変動費も同じ比率で減るので、粗利も同じ比率で減る。結局「RPG」とは売上が何%減ると利益が0になるのかという指標なのです。


会社が何割売上を減らしても赤字転落せず利益を出すことができる体力があるか(p55)

黒字を維持できる筋肉質の経営

松下幸之助はダム式経営として、安定した経営を続けるために余裕を持った経営を提唱しました。人のダム、資金のダム、在庫のダムなどいろいろなダムがあると思いますが、最も大切なのは経営安定性のダムです。


つまり不況となって売上が一定割合下がったとしても、黒字を維持できる筋肉質の経営となっているのか、数字で視える化したのが「RPG」なのです。


RPGを高める方法はとても単純で、1売上を増やす2変動費率(原価率)を下げる3固定費(販管費)を削る(p6)

未来投資は削らない

会社によっては景気によって売上が大きく上下する会社もあれば、売上が上下しにくい会社があります。自社の売上の変動傾向に合わせて、「RPG」=売上が何%減ると赤字になるのか目指すべき値を持って経営していくべきなのでしょう。


未来投資は削らないなど考え方の基本も記載されており、わかりやすい一冊でした。三谷さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・未来投資・・・研究開発費・・・採用費・・・教育研修費・・・広告宣伝費・・・将来の会社の売上を作るために支払う経費(p128)


・「人経費」と「未来投資」の削減は考えない(p130)


・従業員にかかる人件費はすべて変動費ではなく固定費に計上して計算します(p117)


・アクションプランは、必ず「1社内の誰が責任者なのか」「2何をするのか」「3いつまでにするのか」の3つをセットで決める(p171)


・競合が出稿し続けている広告は、効果がある可能性が高い(p66)


・サブスク型のビジネスでは、まずはお客様が解約する本当の理由を調べ抜き、対策を考える(p87)


▼引用は、この本からです
「成長も安定も実現する経営指標「RPG」入門」三谷 淳
三谷 淳、合同出版


【私の評価】★★★★☆(85点)


目次

第1章 RPGを「メーター」にすれば、いい会社は作れる
第2章 「売上」を増やしてRPGを高める方法
第3章 「変動費率(原価率)」を下げてRPGを高める方法
第4章 「物経費(固定費)」を抑えてRPGを高める方法
第5章 RPGを高めるためのPDCAの回し方
第6章 チームを巻き込むリーダーのRPG



著者経歴

三谷 淳(みたに じゅん)・・・未来創造グループ代表。税理士・弁護士・コンサルタント。1996年に司法試験に最年少合格。大手法律事務所勤務を経て2006年独立、紛争を予防し経営を伸ばす顧問弁護士として全国の中小企業経営者から絶大な支持を受ける。のべ3000人の経営者が参加する同世代経営者勉強会【S70's】を主催し、数々の上場企業を排出したほか、京セラ創業者・稲盛和夫氏から直々に経営哲学を学び、経営の本質を体得した。2017年に税理士登録、2018年に未来創造コンサルティングを立ち上げ、RPGというシンプルな指標を考案するなど幅広く活躍し、顧問先は150を超える。


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