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弱者が勝つための戦略「ランチェスターNo.1理論」坂上仁志

2020/12/10公開 更新
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「ランチェスターNo.1理論」坂上仁志


【私の評価】★★★★☆(81点)


要約と感想レビュー

弱者は差別化戦略で局地戦を一点集中

ランチェスターといえば強者と弱者の戦略論。復習のつもりで手にしました。皆さんもご存知のとおり、弱者は差別化戦略で局地戦を一点集中で戦います。「鬼滅の刃」の全集中です。局地戦でよいのでダントツ1位となり、そこから戦線を広げていくのです。


一方、強者は総合戦です。弱者が差別化をしてきたら同じことをする。敵の商品を真似して叩き潰す昔の松下電器、トヨタ、GEのような戦い方です。


弱者の基本戦略は、【差別化】戦略・・・強者の基本戦略は、【ミート】戦略=弱者の戦略に合わせて同じことをとること(p26)

簡単なことを長く一点集中

著者の時間のランチェスター戦略は、毎日15分を3年間続けることです。例えば、毎日15分だけ、3枚だけ、はがきを書くのはどうでしょうか。3000人の人に1枚ずつ書くよりも、300人の人に10枚ずつ書くのです。また、毎週1回、月1回、年1回好きなことをやってもいいでしょう。


面白かったのは、この「仕事のランチェスター戦略」と書かれてあることを、私がやってきたといういことです。私は30歳から定時退社で早朝出社。36歳から一日一冊、本を読む。今は毎月、近くの図書館で無料でセミナーを開催しています。自分が好きで簡単なことをながーく一点集中で続けていくことが差別化するコツなのです。著者も早朝出社や人が働かないときに働くことを推奨しているのです。


仕事で使えるランチェスター戦略・・・1朝、人より1時間早く出社する・・・2休日に働く・・・3ディズニーランドには夏休みに行かない(p128)

実行には勇気が必要

ランチェスター戦略は超有名ですが、大事なのは知っていても実行が難しいということでしょう。実行には、「勇気」が必要なのです。なぜなら、人がやらないことをやるということは、周囲から孤立するということであるからです。


例えば、ランチェスター戦略で、「ウチはどこのエリアでもやります」と言っていたのを、拠点から30分以内のところだけをやるに変更するのは勇気がいるのです。こうした差別化戦略につきものである孤独感・孤立感に立ち向かう勇気が必要なのです。それは私も実感しています。坂上さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・中小企業の90%以上は弱者(2位以下)・・・【差別化】戦略をしたうえで、1局地戦、2接近戦、3一騎打ち、4一点集中、5陽動戦の戦法をとることです(p26)


・どんなにいい竿(武器)を持っていても、計画(=戦略)を間違えて魚のいない場所(時間)を選べば魚が釣れないのと同じです(p30)


・なぜ、差別化が必要なのか?・・・「お客様に選んでもらうため」です(p50)


・自分の強みに手間をかける・・・意図を持って、時間を区切って、範囲を絞ってやる(p52)


・まず勝てる場所を選び、勝てる相手を選ぶ・・・まず弱い相手に勝つことのほうが最終的な勝利を手にする可能性が高くなる(p80)


・一点集中・・・地味な仕事をコツコツと続けてゆくのが弱者の戦い方。生き残っている企業のやり方そのものです(p146)


▼引用は、この本からです
「ランチェスターNo.1理論」坂上仁志
坂上仁志、ダイヤモンド社


【私の評価】★★★★☆(81点)


目次

Part1 ランチェスター戦略を理解する14の原則
Part2 あなたの仕事に活かす!ランチェスター戦略・基礎編33の原則
Part3 あなたの仕事にもっと活かす!ランチェスター戦略・応用編33の原則



著者経歴

坂上仁志(さかうえ ひとし)・・・株式会社フォスターワン代表取締役社長。弱者必勝のランチェスターNo.1戦略経営コンサルタント。一橋大学卒、新日鉄、リクルートなどNo.1企業に勤務後、人材企業を立ち上げ3年で小規模ながら売上・利益・利益率で日本一となる。


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