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「作曲少女Q-曲作りに悩み始めた私がやらかした12の話」仰木 日向

2020/11/19公開 更新
本のソムリエ
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【私の評価】★★★☆☆(78点)


要約と感想レビュー

■プロの作曲家が、二人の少女を通して
 曲作りにありがちな悩みに答える
 コミック小説となっています。


 軽い構成になっていますが、
 内容はプロの作曲家らしく
 専門的。


 作曲とは芸術であり、かつ
 商業行為でもありますから、
 自分が作りたいものを作るのか、
 客が求める曲を作るのか、
 常に頭にあるのでしょう。


 著者は、曲を作るのが
 好きなのでなければだめだ、
 と言っています。


・大事なのはね、"褒められるのが好きなのか、それとも自分らしいものを作るのが好きなのか"このふたつとどう付き合っていくかだ(p191)


■音楽業界は狭い世界のようで
 紹介がないと入れないのだという。


 さらに音楽業界について
 書いた本もごく少ない。


 だから、作曲家になりたければ
 プロの作曲家に相談に行くなり、
 仕事のあるところに飛び込むしかない。


 そうやって音楽作りが好きな人、
 本気で音楽をやりたい人が
 音楽業界を作り上げているのです。


・『とにかく仕事があるその現場に行く』、『実際やってるプロの人からプロになる方法を聞く』、これだけだ(p98)


■音楽業界については
 全く知りませんでしたが、
 音楽の世界というものは
 絵画の世界に近いように感じました。


 音楽という未知の世界に
 この本で踏み込んだ気がしました。


 もう少し音楽業界について
 読み込んでみたいと思います。


 仰木さん、
 良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・インプット過多による創作便秘・・・理想が高すぎて、自分の作曲力の現状に耐えられず、作ってて心が折れる(p37)


・ダサいものを作るつもりで作る・・・ダサいものを作るってことを目標にして、1曲作ってみるんだよ(p43)


・〆切っていうのは、つらいけど必要な区切りなんだ・・・私には、〆切っていうものがなかったから延々と1曲をいじり続けちゃってたのかも(p117)


・あんまり考えずにボケ~ッと準備してなんとなく最初の一針をいれちゃうんだ(p127)


・一度キーチェンジをしてみて確認する。それでも違和感がなければ、おおむねちゃんとしてると思って正解だ(p183)


・本気さがあれば『どこに行けばいいか』わかるし、勇気があれば『そこに飛び込むこと』ができるし、覚悟があれば『ちょっとやそっとのことで脱落したりしない』(p98)


・初コンペ・・・参加だって普通はできない。なぜなら、そのコンペ情報っていうのは秘密保持契約をちゃんと結ばなきゃいけないし、信用のある人間しか紹介してもらえないからね。『徹頭徹尾の紹介制』、それが音楽業界だ(p95)


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▼引用は、この本からです

仰木 日向、ヤマハミュージックメディア


【私の評価】★★★☆☆(78点)


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目次

第1話 ホンモノの音楽の探し方の話
第2話 インプットという病の話
第3話 高級音源という厚化粧の話
第4話 無駄にならない機材の買い方の話
第5話 作曲のプロになる流れの話
第6話 1週間以上同じ曲をいじってしまってる時の話
第7話 モチベーションがまったく上がらない時の話
第8話 "語り継がれる名曲"とは何なのかという話
第9話 ピアノが弾けない作曲家の話
第10話 "うまい歌"と、歌う声優さんの話
第11話 作った曲の変なトコを見つける方法の話
第12話 私の曲の存在価値、の話
番外編 著作隣接権についての話
番外編 はじめての作曲コンペの話
番外編 何も続かない私が作曲をしようと思ったきっかけの話
番外編 珠美が作曲を始めた日の話または、青鬼音々との一件


著者経歴

 仰木 日向(おうぎ ひなた)・・・音楽制作会社で作曲のノウハウを学び、その後フリーランスとして作曲を始め、本名名義でアニメ楽曲やゲームBGMを手がける。2014年からはペンネームの仰木日向で活動し、サンリオ『SHOW BY ROCK!!』や『ガールフレンド(仮)』、『私立グリモワール魔法学園』、『Re:ステージ!』、その他声優やアニメ作品の作詞や作曲を手がけつつ、音楽理論ライトノベル『作曲少女』シリーズ)や音楽業界実録小説『トークバック』シリーズを執筆している。


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