人生を変えるほど感動する本を紹介するサイトです
本ナビ > 書評一覧 >

「日本を貶める「反日謝罪男と捏造メディア」の正体」大高未貴

2020/08/12公開 更新
本のソムリエ
本のソムリエ メルマガ登録[PR]


【私の評価】★★★☆☆(72点)


要約と感想レビュー

中国は「自由社会の敵」

このオバサンは何者?と思いながら手にした一冊です。経歴は国際ジャーナリスト。日本文化チャンネル桜のキャスターを長くしていますので保守派でしょう。本書では、中国、北朝鮮のプロパガンダ、工作活動に警鐘を鳴らしています。これまで日本のマスコミや活動家は、中国、北朝鮮と連動して日本を悪魔化する活動で成果を出してきたという。


ところが最近、欧米の金融資本家が、中国を「自由社会の敵」と名指ししてから中国、ロシア、北朝鮮チームは、急に立場が悪くなってきているという。中国が100万人以上のウイグル人をこれらの収容所に監禁し、共産党の政治思想、宗教転化(非イスラム化)、民族アイデンティティを破壊するための「洗脳教育」を行なっていることが明らかとなり、習近平は21世紀のヒトラーと見られているのです。


・2019年の1月、ダボス会議に出席した知人が・・知人は中国に大きな工場を持つ親中派だったが、それでもダボス会議における世界的投資家ジョージ・ソロス発言には驚かされたという。ソロス氏は習近平を「自由社会の最も危険な人物」と厳しく批判したのだ(p18)


米中対立が決定的

そもそも新疆ウイグル自治区におけるウイグル人の抑圧・虐殺は、以前から多くの人が警鐘を鳴らしていました。しかし、ここに来て南シナ海の埋立、AIIBの設立によるドルへの挑戦、アメリカの制裁への徹底抗戦によって米中の対立は決定的になったのです。それまでは中国を取り込めると思っていた国際資本が、このままでは逆に中国に世界の覇権を取られてしまうと気づいたのでしょう。


中国は、南京大虐殺と所謂慰安婦という虚構の問題を組み合わせ、日本が"アジアン・ホロコースト"を行ったというディス・インフォメーションを世界中にばらまいてきました。例えば、NHKスペシャル『シリーズJAPANデビュー』の第1回「アジアの"一等国"」では、日本の台湾占領時代に対して、台北在住の柯徳三氏が好意的に発言した部分は全てカットし、戦後の日本の仕打ちに対して述べた不満の部分のみ放映したと批判されています。


また、日本の活動家が中心となって南京事件を糾弾するシンポジウムを開催し、新華社通信やCCTV以外にもローカルな中国テレビ局まで取材に来て、日本の老人男性が「日本軍が中国人を虐殺して」と日記らしきものを見せながら謝罪を繰り返すのを報道しているのです。こうした報道が、現在弾圧されているチベットやウイグルなどの悲劇を相対的に矮小化させているのです。中国、北朝鮮に協力しながら日本を悪魔化するためにプロパガンダに協力してきたメディアや活動家は、黒幕である中国の立場が悪くなってきて、今後どう対処するのでしょうか。


・朝日新聞は夕刊コラム素粒子で、新型コロナウイルスを念頭に「中国人を排除するより、ともに手を洗おう」(1月24日)などと目を覆いたくなるようなコラムを書いている(p5)


北朝鮮系の組織が慰安婦問題を提起

慰安婦問題を韓国で提起しているのが、北朝鮮系の組織であるとの指摘が印象的でした。日本と韓国の関係を悪くすることが北朝鮮の利益になるわけで、反日活動により日本が怒れば日韓関係を破壊できる。日本が妥協すれば、日本を悪魔化できる。どちらに転んでも北朝鮮の思うつぼなのです。


日本人活動化としても、慰安婦問題で高木健一弁護士と一緒に渡韓し、慰安婦問題を焚きつけた青柳敦子氏は「朝鮮と朝鮮人に公式謝罪を。百人委員会」という組織の事務局長をしており、この活動の中で金学順さんが慰安婦として名のりをあげ、朝日新聞の上村隆記者が「女子挺身隊の名で戦場に連行された」と『朝日新聞』1991年9月11日付で報道したという。


また反日活動家として有名なのは、元朝日新聞記者の故・松井やより氏であり、「戦争と女性への暴力リサーチ・アクション・センター」(バウラック)を発足させ、さらに北朝鮮の工作員が介在して開催された「従軍慰安婦女性国際戦犯法廷」も主催しているのです。韓国大統領である文在寅が反日姿勢なのも、北朝鮮の戦略に乗っているのでしょう。大高さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・ライダイハンといえば、ベトナム戦争に参戦した韓国軍が、現地でベトナム人女性を強姦・虐殺した事件で、強姦によって生まれて置き去りにされた混血児が数千~3マン人とも言われている・・・ちなみに慰安婦像を韓国のみならず世界中に立てている従北派の挺対協(韓国挺身隊問題対策協議会・・・)も、このライダイハン問題に関わっている・・・なんらかの形で北が関与している(p71)


・中国はファーウェイCFO孟氏拘束の報を受けて、さっそくカナダ人200人を拘束して報復をしてみせた・・・2019年10月には北海道大学教授も一時拘束される事件まで起こった(p39)


・中国が資金を出した折込み紙(『チャイナ・ウォッチ』)の発行数の図表に、『毎日新聞』が660万部と記載されている・・・中国との経済協力や投資を煽ったり、習近平は一帯一路を礼賛する記事・・・中国がいかに情報戦に本腰を入れているのかうかがい知ることができる(p116)


▼引用は、この本からです

大高未貴、ワック


【私の評価】★★★☆☆(72点)


目次

はじめに コロナウイルスによる中国の〝終焉〟と日本の自立の時
第一部 「中国」「韓国」「北朝鮮」にひれ伏す男たちへのレクイエム
 第一章 敬愛する習近平主席のためなら社員も見殺しにする丹羽宇一郎サン
第二部 捏造のオンパレード「朝日」「毎日」「NHK」「共同」は美容に悪い
 第一章 朝日新聞の反日報道──韓国の教会で日本軍が虐殺?
 第二章 毎日新聞は「中共」の手先なのか?
 第三章 「現代史」を歪めて平気の平左のNHKに受信料を払う理由なし
 第四章 慰安婦捏造を繰り返す共同通信
第三部 アジアのホロコーストの主犯者は中ソではないか
 第一章 映画「主戦場」に見る反日プロパガンダ映画の?
 第二章 性奴隷にされた日本人女性たち
 第三章 習近平は、もはや21世紀のヒトラーか
おわりに 私が目撃した淋しい謝罪男たち



著者経歴

大高 未貴(おおたか みき)・・・1969年生まれ。国際ジャーナリスト。フェリス女学院大学卒業。世界100カ国以上を訪問し、各国指導者にインタビューする。


この記事が参考になったと思った方は、
クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓ 

人気ブログランキングへ


にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村へ


メルマガ[1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』]
3万人が読んでいる定番書評メルマガです。
>>バックナンバー
登録無料
 

<< 前の記事 | 次の記事 >>

この記事が気に入ったらいいね!

この記事が気に入ったらシェアをお願いします

この著者の本


コメントする


同じカテゴリーの書籍: