【書評】「アメリカ人が語る日本の歴史 日本に迫る統一朝鮮(コリア)の悪夢」マックス・フォン・シュラー
2019/10/25公開 更新

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【私の評価】★★★★☆(88点)
要約と感想レビュー
平和を愛する諸国民は存在しない
日本在住44年の元米国海兵隊員が、日本人は世界の現実について知らなすぎると指摘する一冊です。
まず、"平和を愛する諸国民の公正と信義"は存在しないということです。米国は自国の利益のために行動します。中国、韓国は反日教育を行っています。これが国際社会の現実なのです。
仮に軍隊を持っていなければ、戦争は起こらないと本気で考えているとすれば歴史を学ぶ必要があるのでしょう。
また、戦争を避けるために、もっと話し合いをすべきだったと言う人がいますが、そんなおめでたいことを言うのは日本人だけだという。相手を滅ぼそうとしている連中と交渉して、よい結果が得られるはずがないのは、ウクライナ戦争を見てもわかるのです。
日本人が米国を優しいお兄さんのような国であると考えるのは、あまりんも現実を知らなさすぎです。米国は自分たちの利益のためにしか動きません(p58)
反日キャンペーンを組織的に実施
また、現在、慰安婦問題を含めて反日キャンペーンが世界で組織的に行われているとしています。すでに日本を犯罪国家とするための工作活動が進んでいるのです。情報戦という意味では戦争状態にあるのです。
例えば、新しい慰安婦像がいくつもの国に次々と建てられています。この慰安婦キャンペーンは日本を貶めることだけを目標にしており、日本の非道を誇張した国家的な工作活動なのです。
米国には性的なサービスを提供する韓国人経営の風俗店がたくさんありますが、店の女性たちは韓国人なのに日本名を名乗り、日本人女性になりすましているという。また、著者はある韓国人が、「海外で悪いことをするときは、俺は日本人だと主張すればいいんだよ」と得意げに話しているのを聞いたという。
著者の考える最悪のシナリオは、米国に反日大統領が登場し、南北朝鮮が統一されるというものです。北朝鮮と南の左派主導で統一された朝鮮では民衆が抑圧され、圧政を恐れた難民が日本に押し寄せます。
そして混乱する統一朝鮮では、国民の不満をそらすために反日工作を強化。最終的に在日韓国人保護のために九州に侵攻することも想定されます。在日韓国人のうち、約25%が朝鮮総連系であり、その一部は戦争が起きた場合、北朝鮮側の工作員として行動するよう指示されていると推定できるのです。
韓国政府が行ってきた歴史の歪曲にも抗議せず、そのうえ何十年もの間、韓国を経済的に支援し続けてきました。それこそが、日本と統一コリアに間で、近い将来戦争が起きる可能性を高めるものだった・・経済支援を中止すべきでした(p123)
反日国家を支援したのは日本
1998年から2003年までの金大中大統領の時代以降、韓国の学校では激しい反日教育が進められています。何か事件が起きると、とにかく日本のせいにするという。
著者は最悪の状況を想定していますが、反日キャンペーンが行われている現在の状況の原因の一部は日本にもあるとしています。つまり、反日教育をする中国、韓国を経済支援し、反日国家を強化してきたのは日本なのです。
あと50年後に歴史を振り返れば、ある勢力にうまくやられたということになるのかもしれません。シュラーさん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・韓国人や日本の左派は、韓国を非難すると、すぐにヘイトスピーチだと騒ぎます・・・日本人は、韓国人が歴史を捏造し、日本に犯罪国のレッテルを貼ることに対して怒っていますが、それがヘイトのはずがありません(p120)
・日本が軍隊を持つとまた戦争を起こしますよ、と私に話しかけてくる日本人がいます・・・左派の人たちは、その言葉が何を意味するのか、まるで分かっていません(p13)
・侵略に遭いながらも戦わなかった例の一つに、ハワイがあります。米国のビジネスマンたちが1898年に、強制的にハワイを併合しました・・現在、ハワイの先住民と太平洋諸国系の住民は、ハワイの人口の1割しかいません(p77)
・ペリー提督は、当時のピアース大統領に対して、米国が琉球王国と台湾を保護領として併合することを提案しています(p40)
・ヨーロッパ人は他国を征服するのに、宣教師を利用していました・・・まず、宣教師がある国に到着した後、その国の社会問題を利用し、その問題をさらに大きくして、社会を混乱させます・・すると、その国は社会を混乱させた宣教師を殺します。次に、宣教師を送り込んだ本国は、宣教師が殺されたことを口実にその国を侵略し、征服してしまいます(p51)
・西洋人には、日本のとった鎖国政策は理解できないでしょう。なぜなら西洋人は、嫌な国が現れた時、鎖国ではなく、攻撃するからです(p43)
ハート出版 (2019-04-15)
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【私の評価】★★★★☆(88点)
目次
Chapter 1 Japanese naivete about the world, and the reality of war
日本人は世界や戦争の現実について知らなさすぎる
Chapter 2 Japanese are a non-aggressive race
日本人は好戦的な国民ではない
Chapter 3 Why do wars happen?
なぜ戦争は起きるのか?
Chapter 4 America desired war with Great Britain just before WWII
第二次大戦の直前、米国は英国と戦争しようとしていた
Chapter 5 Why was Japan not colonized?
なぜ日本は植民地にならなかったのか?
Chapter 6 The war that did not happen, the Tokugawa Shogunate attacks, defeats the Spanish Empire, annexes the Philippines
実現しなかった戦争、徳川幕府がスペインに勝利し、フィリピンを併合
Chapter 7 What life would have been like if Japan had been colonized
日本が植民地になっていたら、どうなっていたか
Chapter 8 Feminists destroy the US military's combat capability
フェミニストが米軍を弱体化させている
Chapter 9 A simulation of war between Japan and a newly reunified Korea
日本と統一コリアの戦争シミュレーション
Chapter10 An explanation of the simulation of war between Japan and a newly reunified Korea
日本と統一コリアの戦争シミュレーションについての解説
著者経歴
マックス・フォン・シュラー(MAX VON SCHULER)・・・本名、マックス・フォン・シュラー小林。元海兵隊・歴史研究家。ドイツ系アメリカ人。
1974年岩国基地に米軍海兵隊として来日、その後日本、韓国で活動。退役後、国際基督教大学、警備会社を経て、役者として「釣りバカ日誌8」等、ナレーターとして「足立美術館音声ガイド」等、日本で活動。現在は結婚式牧師、「日出処から」代表講師。
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