「奇跡の脳―脳科学者の脳が壊れたとき」ジル・ボルト テイラー

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奇跡の脳―脳科学者の脳が壊れたとき (新潮文庫)

【私の評価】★★★★☆(88点)


■神経解剖学者であるテイラーさんは、
 左脳内で脳内出血をおこし、
 奇跡的に一命をとりとめました。


 左脳の機能が低下したことで
 記憶、話す、読む、歩くことが
 できなくなりました。


 ところが、左脳のない右脳の世界は、
 自分という境界のない
 「今、ここ」に自分がいるだけの
 豊かな世界だったのです。


・右脳はとにかく、現在の瞬間の豊かさしか
 気にしません。それは人生と、自分にかかわる
 すべての人たち、そしてあらゆることへの
 感謝の気持ちでいっぱい。
 右脳は満ち足りて情深く、慈しみ深く、
 いつまでも楽天的(p170)


■リハビリにより左脳の機能が
 回復してくる中で、
 テイラーさんは気づきました。


 生活していく中で生じる
 怒り、不安、さびしさといった感情は
 左脳が作り出しているということです。


 右脳は常に今、この瞬間を感じており、
 そこには過去の恨みもなければ、
 将来の不安もないのです。


 左脳は正しいがゆえに
 他人を批判し、
 自分を傷つけるのです。


・わたしがあえて回復しないようにしたのは、
 自分や他人に対して意地悪になったり、
 絶え間なく不安になったり、あるいは、
 口汚くののしってしまうような
 左脳の一部でした(p177)


■スポーツでいうところのゾーン、
 宗教でいうところの悟りとは
 右脳にあるのではないかと思いました。


 人はどうしても考えすぎてしまい、
 煩悩に引きずられてしまいます。
 それは左脳の仕業なのです。


 左脳の機能を低下させ、
 自分を右脳に委ねることで
 正しいのではなく楽しいほうを
 選択できるのではないでしょうか。


 テイラーさん、
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・頭の中でほんの一歩踏み出せば、
 そこには心の平和がある。
 そこに近づくためには、
 いつも人を支配している左脳を
 黙らせるだけでいい(p132)


・右脳は世界に対して、平和、愛、
 歓び、そして同情をけなげに
 表現し続けているのです(p163)


・左脳の認知的な心がグルグル
 かき回しているループから、
 焦点を転じさせるもうひとつの方法・・・
 息を深く吸って、次のような言葉を
 繰り返します。今この瞬間、わたしは
 心から喜んでいます。今この瞬間、
 わたしは完全で、ひとつで、美しい(p208)


・左脳マインドはわたしを、いずれ死にいたる
 一人の脆弱な人間だと見ています。
 右脳マインドは、わたしの存在の真髄は、
 永遠だと実感しています(p196)


・自分に苦痛を与えるような思考を巡らす
 必要なんかないんだとい気づいたことが、
 一番元気をくれました(p179)


・わたしは、たいていの場合、
 敵意のある対決を避け、
 共感を選ぶようにしています・・・
 まちがいはつねに起きるものですが、
 だからといって、自分を責めたり、
 あなたの行動や誤りをたしなめる
 必要があるわけじゃない(p181)


・マイナスの感情が押し寄せたときに、
 その感情を尊重することも大切ではあるのです。
 自動回路によって心を動かされるとき、
 わたしはその感情を体験できたことを
 細胞に感謝し、それからおもむろに、
 思考を現在の瞬間に戻す選択をします(p190)


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■目次

脳卒中になる前の人生
脳卒中の朝
助けを求めて
静寂への回帰
骨まで晒して
神経科の集中治療室
二日目あの朝の後で
GGが街にやってくる
治療と手術の準備
いよいよ手術へ
最も必要だったこと
回復への道しるべ
脳卒中になって、ひらめいたこと
わたしの右脳と左脳
自分で手綱を握る
細胞とさまざまな拡がりをもった回路
深い心の安らぎを見つける
心の庭をたがやす



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