「仕事がうまくいく7つの鉄則 マツダのクルマはな ぜ売れる?」フェルディナント・ヤマグチ
2018/12/19公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(81点)
■仕事の鉄則と言いながら、
最近元気の良いマツダのクルマ造りを
紹介する一冊です。
以前のマツダは、ロードスターを除くと
デザインが悪い、格好悪いイメージしか
ありませんでした。
ところが最近は、カッコイイだけでなく
低圧縮比のディーゼルを出したり、
ディーゼルのようなガソリンエンジンを
作ったりしている。
どうしてマツダはこうなった?
ということです。
・大事なのは理想が何かというのをまずはっきりさせるこことです。その理想が正しければ、それに対してどういう手段でやろうかと答えが出てくるじゃないですか・・・スペックを積み上げるんじゃなくて、理想をまず明確にして、そこからの引き算なんですよ(p176)
■この本から見えてくるのは、
マツダはフォードに援助されている頃は
倒産寸前だったということです。
そうした危機感を社員が共有する中で、
クルマ好きの人間、
正しい戦略を描ける人間、
格好いいデザインを作れる人間が
出世できたのではないかということです。
この本に出てくる人は、
車が好きで、
良い車を作ろうとしている。
たぶん昔のマツダでは
この本に出てくるような
尖がった人は出世できなかったのでしょう。
そうでなければ、
昔のマツダのような車を作って
売るはずがありません。
・「昔のベンツに比べれば、ウチはまだまだです」「BMWのハンドリングは本当に素晴らしい」。こちらから止めなければ、自分が好きなクルマについて延々と話し続けるのだ(p13)
■会社は人がすべてと言われますが、
マツダという会社には"人"がいるのだと
納得しました。
マツダがこうした良い仕事のできる人が
出世でいる会社でいられますよう
祈ります。
ヤマグチさん
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・マツダはヨーロッパでの評価はずっと日本車の中でトップクラスなんです。特にドイツではそうです・・耐久性のテストをすると、いつもナンバーワンになりますから(p86)
・マツダ以外の国産でマニュアルに乗りたければ、もう軽に行くしかない。一番安いモデルとして残しているのがちょっとあるだけです・・CVTよりマニュアルの方が安いからです・・軽自動車の場合だと、エンジンよりもCVTの方が値段が高い(p147)
・40秒に1台のペースでエンジンが造られる。しかも混流で・・・月産で3万台。生産人員は2シフトの交代制でだいたい92人でやっています(p196)
・コールドテスター・・エンジンから出てくる音を複数のマイクで拾って、周波数の分析をするんです・・昔は出来上がったエンジンに燃料を入れて、実際にエンジンを回して、非常にレベルの高い検査員が音を耳で聞いて職人の勘と経験で分析したんですけれども、それはもうやめました。どうしても人によってバラつきが出てしまうでしょう(p204)
・こんな小型のスポーツカーを造っている会社は日本にしか存在しません・・海外のメーカーではビジネスとして成り立たなくなったんです・・小さいけれど確実なマーケットがあって、我々のクルマ造りを支えてくれる優秀なサプライヤーがたくさんある。こんな国は日本だけです(p238)
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【私の評価】★★★★☆(81点)
■目次
CHAPTER 1 仕事がうまくいく7つの鉄則
CHAPTER 2 「仕事は雑用係(笑)」と話すオモロイ常務
CHAPTER 3 話が脱線しまくりの元サッカー選手
CHAPTER 4 足し算と引き算で発想 「上京組」エンジニア
CHAPTER 5 全部見せます「モノ造り革新」
CHAPTER 6 ロードスター、日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞
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