「勝負論」青木 功

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勝負論 (新潮新書)

【私の評価】★★★★★(90点)


■プロゴルファー青木功が
 2014年8月、72歳で書いた一冊です。


 超一流と言われる青木プロが、
 どう考えながらプレーしているのか
 分かる一冊になっています。


 プロでも納得できるショットは
 1日に何回もないという。
 ほとんどが失敗とも言える。


 そうした中で平常心を保つために、
 歩くペースを一定にする、
 ルーティンを守るようにしているとのこと。


・意識しているのは歩くペース・・・
 歩くペースを一定に保ち、なるべく
 呼吸を乱さないよう心掛けている。
 次に、打つまでの動きや手順(ルーティン)を
 変えないよう気をつけている(p57)


■何十年もプレーしているうちに、
 プレッシャーに慣れてきたという。
 逆にプレッシャーがないと力が出ない。


 調子が悪ければ、
 良いときも悪いときもあるから
 いずれ良くなるだろうと考える。


 スコアが出なければ、
 俺が出せないのだから
 他の奴も出せないだろう、と
 考える。


 とにかくプラス思考なのです。


・要は「おれがこれだけやってスコア出ないんだから、
 他の選手はもっと出ないはず」
 という考えで戦っているのだ・・
 仮に70とか自分よりも良いスコアを
 出している選手がいても、
 「まぐれだろう」と考えるのだ(p24)


■勝たなければならないとか、
 練習しなければ、とは
 考えないという。


 とにかく自分は一番うまい。
 もっとうまくなりたい。
 課題を見つけて、それを練習して
 克服してきたというのです。


 実績を出している人は、
 考え方が違うのだな、と
 思いました。


 青木さん
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・我々プロでさえ、18ホール中に納得いく
 ショットは数回あれば上出来で、
 後は失敗とまでは言わないが
 「まあ、いいだろう」と、
 妥協するのがほとんどである(p110)


・何かきっかけがあると、人は変われるものだ。
 初めて予選を通ったことで、それ以前より
 小さなミスを引きずらなくなり、
 「4日間の72ホールでミスがあるのは当然」
 と思えるようになった。過ぎた1打を
 くよくよするより先の1打を
 考えらえるようになった(p18)


・ズルズルやって良いのは蕎麦を食べる時だけ。
 おれはきっぱり忘れるタイプだ。
 もちろん、ミスの反省はする。
 でも、打ってしまったものを「ああだ」「こうだ」
 と考えたって時間が戻ってくるわけじゃない・・(p56)


・日本ではそこそこ勝てたのに、
 海外では予選落ちが続くとかね。
 それで「何とかアンダーパーをださなきゃいけない」
 と焦りが出て、日々の練習でも
 「〇〇をしなきゃいけない」って考えてしまう。
 この「しなきゃいけない」という気持ちが、
 どんどんマイナス思考を呼ぶわけよ(p19)


・単に自分で課題を見つけて、
 それを乗り越えて来ただけだからだ・・・
 傍目には努力のように見えるかもしれないが、
 彼らは純粋に「上手くなりたい」っていう意識が
 他人より強いから、どんなに過酷な練習でも
 その過程を楽しめるのだ(p25)


・「プレッシャーをどうやって克服しているんですか」
 という質問を受けた・・
 10回やって1回でも勝ったらプレッシャー
 が10分の1減るでしょ。
 そう思って壁にぶつかっていかなきゃ。
 つまりね、プレッシャーを避けていたら
 成長できないんだ。
 ぶつかっていくうちに慣れちゃうから
 自信を持ってやってごらん(p76)


・逆説と言うか何と言うのか、全てを
 「成長の過程」と捉えられれば
 悩むことはないと思う。
 ゴルフは1打1打が結果につながる。
 そういう世界で50年も飯を食っているうちに、」
 「プレッシャーが自分を強くしてくれる」
 と思えるようになった(p78)


・試合で何度もミスが出ればさすがに落ち込む。
 思い通りにならない日が続けばガックリもする。
 でも、何十年もやっているうちに
 「人にはバイオリズムみたいなものがあって、
 良い時もあれば悪い時もあるのは当然」と
 考えられるようになった(p102)


・予選ビリから優勝した1976年の
 『東海クラッシック』辺りから意識が変わってきた。
 「あきらめなければ何とかなるもんだな」と・・
 今では失敗しても「この場面を乗り越えなさいって、
 ゴルフの神様が試練を与えてくれたんだ」
 と思っている(p112)


・健康法というわけでもないけれど
 おれは1日に最低でも9時間の
 睡眠を取るようにしている(p95)


・超一流と言われる人は、
 具体的に他の人と何が違うのか。
 まず言えるのは、当たり前のことを当たり前に
 実行できる継続力じゃないかと思う。
 毎日のストレッチやトレーニングを
 欠かさないとか、必ず睡眠を8時間以上取るとか、
 ちょっとした取組を自然に
 続けられるかどうかだ(p22)


・"努力を続ける"って言葉は格好良いかもしれないけど、
 自分の好きなことを続けるために、いまできることを
 やればいいんじゃないかな(p239)


・鶴瓶・・日常のおもしろいエピソードとかも
    ずっと書き留めているんですよ・・・
    僕はこれを40年近く続けています・・・
 青木・・おれが25歳からトレーニングとストレッチを
    続けているのと同じだね・・
    続けることが人生だよね。
    必要なことを続けていれば、
    好きなことができるし、
    好きなことのためにはまた、
    それを続けていく(p250)


・例えば、どこかで「こういうストレッチが効く」
 と聞けば、まずは試してみる。その上で
 自分に合わなければやめればいいし、
 使えそうなら自分流にアレンジしてみる(p143)


・賞金ランキング60位以内のシード選手でも、
 経費や税金などを差し引くと年収は400万円くらい・・
 とても「毎日ゴルフできて楽しい」とは
 言ってられないのだ(p42)


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■目次

一流と二流は何がちがうのか
「体・技・心」を整える
「身の立て方」を考える
負けないよ
強くなる
現場で学んだ秘策
逆境を楽しめ
失敗を成果に変える
道具論
稼げるプロの条件
勝負論
幸も不幸も人との縁
チャリティとは何か
「挑戦」はやめられない
楽観主義が運を呼ぶ
反・ゴルフ論
「食」と「酒」へのこだわり
プロとして半世紀生きてきた



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