「女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密」矢野 耕平
2018/11/24公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★☆☆☆(66点)
要約と感想レビュー
塾講師が教える女子御三家と言われる「桜蔭(おういん)」「女子学院」「雙葉(ふたば)」の特徴をまとめた一冊です。
桜蔭は東京大学に毎年70人も送り込むダントツの頭の良さを誇っています。女子学院は東京大学30人とこれもすごいが、個性的で自由奔放な生徒が多い。雙葉は東京大学10人程度とそこそこですが、お嬢様学校としておしとやかな雰囲気があるという。
一言で校風をまとめるのは難しいと思いますが、確かに校風はあるのだと思いました。基本的に皆、頭は良いので個性を活かすような教育をしているのですね。
矢野さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・雙葉は・・皇后・美智子さまが雙葉小学校出身であり、皇太子妃・雅子さまは系列校である田園調布雙葉小中校で学ばれていた。また、村上春樹『ノルウェイの森』に登場するお金持ちの子女が集う女子校は、雙葉がモデルと言われている。ほかにも、最近放映されたテレビドラマ『天皇の料理番』に登場する主人公の妻のモデルである秋山俊子の出身校が雙葉であった(p5)
・「男子御三家」という呼称は「開成」「麻布」「武蔵」を指す。ほかに「神奈川(横浜)男子御三家(栄光学園・聖光学院・浅野)」「神奈川(横浜)女子御三家(フェリス女学院・横浜共立学園・横浜雙葉)」「男子新御三家(駒場東邦・海城・巣鴨)」「女子新御三家(豊島岡女子学園・鷗友学園女子・吉祥女子)」というグループ分けもある(p6)
・約三十年前に生まれたとされる有名なたとえ話・・・もし道端に空き缶が落ちていたら?
桜蔭生→本や参考書を読むのに夢中で、そもそも空き缶が落ちていることに気づかない
JG生→友だちみんなで缶蹴りを始める
雙葉生→神様が自分を試していると感じ、空き缶をそっと拾ってゴミ箱へ捨てに行く(p6)
・桜蔭には本当にいろんな人たちがいます・・桜蔭生はそれぞれ合う人たちでグループを形成してはいるものの、その他のグループを排除するような雰囲気は一切なかった。世間では『空気の読めない子』と思われるような人たちも、そういう子たち同士で集まって、のびのびと学校生活を楽しんでいましたよ(p35)
・JG生は言いたいことがあればはっきりと言いますね。人懐っこいけれど、ベタベタしない雰囲気があります(p37)
・桜蔭生は東大に入る確率より、結婚生活を順調に続けられる確率のほうが低い・・『彼氏は要らないけれど、孤独死はしたくないから結婚はしなきゃね』なんていう冷めた意見に同級生の多くが同意しているのを見て、ちょっと引きました(p56)
・JGを一言で表すなら「日本一生徒の自主性自立を重んじる女子校」とするだろう(p104)
・JGの卒業生に取材していると「他人は他人、自分は自分」ということばを頻繁に聞く。しかし、そこに排他的な響きが全然しないのは何とも不思議なところだ(p110)
・創設した当初の雙葉が『品位のある、地味で上品な日本婦人、良き母親を育てる』を掲げたのは戦略的なものでした。当時の文部省がカトリック教育を提供する学校の設立をなかなか認可してくれないことへの苦肉の策からこういう文句を掲げたのでしょう(p169)
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【私の評価】★★☆☆☆(66点)
目次
序章 女子御三家とはなにか
第1章 桜蔭―圧倒的な東大合格率の理由
第2章 女子学院(JG)―日本一自由な女子校
第3章 雙葉―お嬢様のリアル
終章 女子御三家は変わらない
著者経歴
矢野耕平(やの こうへい)・・・1973年東京生まれ。大手塾に十数年勤めたのちに、中学受験専門塾「スタジオキャンパス」を設立し、代表に就任。東京・自由が丘と三田に校舎を展開している。学童保育施設「ABI‐STA」特別顧問も務める
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