「ビジネス番長」大西 宏
2018/10/31公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(84点)
■松下流通研修所代表として
松下幸之助から直接指導を受けた著者が教える
松下幸之助とスティーブ・ジョブズの
共通点です。
松下幸之助から直接指導を受けただけあって
松下幸之助のエピソードが
印象的でした。
松下幸之助の目配り、気配り、心配りは
尋常ではないことがわかります。
・松下は・・小学校を出て入社した社員に対して2年間の中等教育(旧制・商業科)を施した。戦地に赴く社員一人ひとりを自室に呼んで、自分の財布から餞別を手渡し、「必ず帰ってこいよ」と言ったこともあった(p48)
■松下幸之助は数億円ともいわれる
給与を取っていましたが、
香典や餞別は自分の財布から
出していたようです。
数万人の従業員に対して
自分の財布から香典や餞別を出していたら
数億円あっても足りないでしょう。
人に寄り添い良い仕事をしてもらうためなら
手間も時間も金も際限なく
投入していることがわかります。
恐るべし松下幸之助。
・任命直後・・着任後も頻繁に電話をかけて、状況を聞くことが多かった・・・「どこの現場を見て来い。だれのところへ行って聞いて来い」という得意の指導法もあった・・任命数か月後・・例えば、自分が選んだ3代目の山下俊彦社長のスピーチをすべて録音させて聞き取ったりした・・大きな問題があったら、突然一人で現場に現れることもあった(p148)
■ジョブズについては、
あのアップルをここまで引き上げた
選択と集中戦略、商品ビジョンは
素晴らしいものがあると思います。
日本の企業では難しいと思うので、
こうした革新ができるところが
欧米企業の強さなのでしょう。
大西さん
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・ジョブズ・・探し当てた自分・・それは、「世界を変える凄い製品を創る企業家」であった。それはLSDよろももっと刺激的で刹那的でなく健康的なものであった(p18)
・「私だったらどうしたかとは、決して問うな。ただ正しいことをやれ」(病床で後継CEOのティム・クックに)(p27)
・反対しないとクビ・・「自分の意見を持たず、反対すべき場合に反対しないと外される」(後継CEOのクック)というように、あえてまちがったことを言って反対できるかどうか試すようなところがあった(p108)
・松下家以外から初めての3代目社長山下俊彦氏は24人跳びといわれたが、松下はその抜擢理由の一つとして「取締役会で自分の意見をしっかり持ってぼくにも反対するところが頼もしい」と言った。松下が九州への工場進出について検討していたとき、意見を聞かれてもっとも強く反対意見を述べた九州出身のまだ若い中堅幹部を工場長に任命した(p107)
・ある商品の担当者が、その商品について進歩がないままで何年もムダに過ごしたということがあった・・・「君、何をしていた!その間の給料を返せ!」・・その担当者は生きた心地がしなかったはずだ。ところが次の瞬間褒めるのである。「君はこの商品を開発したときはほんとうにがんばった。それだけの能力がある人間なのだ」(p84)
・松下病院を居室にしていたので、毎月社員の入院者に「ご病気の1日も早い回復を心よりお祈りいたします。松下幸之助」と書いて果物セットを届けた(p114)
・お客さんは見えなくなるまで見送れ・・・筆者が勤務していた四国・松山から大阪へは船旅が普通だった。この場合も船が見えなくなるまで20分くらいかかったが、得意先の見送りがそれまでに終わることはなかった・・・松下はそこまですることをやり過ぎと思っていなかったようだ(p135)
・番長の流儀・・任せて発憤させる。直言する。追い込んで力を引き出す(p147)
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【私の評価】★★★★☆(84点)
■目次
1 人間力を強くする!
2 人間関係を深める!
3 リーダーシップを強化する!
4 仕事力を高める
5 マーケティングを創造する!
6 マネジメントを革新する!
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