「丸亀製麺はなぜNo.1になれたのか? 非効率の極め方と正しいムダのなくし方」小野正誉
2018/09/12公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(83点)
■うどんチェーンといえば、
「丸亀製麺」「はなまるうどん」
でしょう。
この中で「丸亀製麺」の特徴は、
店舗で麺を作り、天ぷらは揚げたて、
ご飯は炊きたて、出汁は取れたて、
生姜も毎日社員がすりおろしている。
「丸亀製麺」はどこのチェーンも
真似できないほど味にこだわった
非効率な仕組みなのです。
・全員がいいねと言うものは
たいしたことはない・・・
みんなが「いいね」と思うものを
目指せば目指すほど,
平均化してしまい他のチェーン店と
同じになってしまいます(p60)
■「丸亀製麺」は
あえて味と手間にこだわり、
効率の悪い店舗としている。
競争社会のなかで生き残るのは、
特徴をもった魅力的な商品を
適正価格で提供する会社であると
確信しているのです。
確かに、ドン・キホーテも
スターバックスも人が集まる
特徴を持っているのですね。
・製麺機を置き天ぷらもその場で揚げてご提供する・・・
丸亀製麺がしていることは効率的ではありません・・・
「そんな効率の悪い店が成功するわけがない」
と散々批判された(p37)
■大塚家具を思い出してしまいました。
二世社長は、他社のような
効率的・合理的な経営を目指し、
自滅したのです。
ブランドとはお客様との約束。
ブランドとは人が集まる魅力。
それを分かっているお店が
流行るのでしょう。
小野さん
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・丸亀製麺は,開業してからずっと
直営店方式をとってきました・・
フランチャイズだと目がいき届かない部分が
出てくるからです(p57)
・讃岐うどんがおいしいと言われるようになったのは,
オーストラリア産の小麦粉を使うようになってから・・・
丸亀製麺では「きたほなみ」という北海道産の
小麦粉のみを使っています(p23)
・「地元密着型で,幅広い年齢層のお客様が
日常的に足を運び食事を楽しめるお店」が
長く生き残るということです(p27)
・粟田社長は・・・面接の際に,
「トリドールに失敗しにおいで」と
声をかけることもあります・・・
失敗は未然に防ぐものというより,
失敗から学びを得て成長することが
尊いのだという考えが
社内に行きわたっています(p140)
・軽減税率はテイクアウトメニューや
宅配サービスが対象になり,
外食は対象外となります。
丸亀製麺のような外食は消費税が課されて,
牛丼店のテイクアウトやコンビニ弁当は
税率が軽減されるということです(p235)
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【私の評価】★★★★☆(83点)
■目次
序章 丸亀製麺はなぜナンバー1ブランドになれたのか?
第1章 丸亀製麺はなぜセントラルキッチンをつくらないのか
――非効率のススメ
第2章 丸亀製麺はなぜ値下げ競争に巻き込まれないのか
――競争しないで勝つ方法
第3章 丸亀製麺の羽田空港店はなぜ驚異的な売上なのか
――正しいムダのなくし方
第4章 与えて、任せて、人は育つ
――失敗を愛する人」を育てる
第5章 成長企業のトップはここが違う
――小心者こそ成功する
第6章 丸亀製麺はなぜ海外で日本の味にこだわらないのか
――違和感を活かす
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