「仕事は「外見」で決まる! コーチングのプロが教えるプレゼンスマネジメント」鈴木 義幸
2018/05/22公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(81点)
要約と感想レビュー
あごと眼のコントロール
見た目、姿勢などを良くすることを英語ではプレゼンスマネジメントと言うらしい。この本では主に話し方、スピーチでの注意点について書いてあります。まず、最初に注意するのはあごです。顔の"あご"。あごが上っていると冷たく傲慢に見えるらしいのです。だから、著者は毎朝、鏡を見るときに、あごの重さを感じながらあごを軽く左右、前後に揺らしてみるという。鏡を見ながら、あごの位置を自分の意思でチューニングする練習をしているのです。
次は、「眼」のコントロールです。スピーチでは、1人の眼を見なら、1センテンスを話す。次のセンテンスは次の人と目線を合わせて話すのです。大勢に話しかけるのではなく、あくまで一人ひとりに話しかけることで聞いている人があたかも自分が話しかけられていると感じるわけです。
・講演や研修など、多数の人の前で話すときには、観衆一人ひとりにだいたい3~5秒視線を合わせるようにしています(47ページ)
話し方に変化をつける
プレゼンスマネジメントの最後は、話し方に変化をつけるということ。声の大きさを変える、声の速度を変える、声のトーンを低くする。そうすると聞いている人に大切なことが伝わりやすくなるのです。
そしておまけになりますが、著者は、誰かと話をする時、一本の糸が二人を結んでいて、その糸を伝わって言葉が飛んでいくことを想像しているという。つまり、会議やスピーチなどで話をするときに、まず一人と「糸をつなげ」、次に別の人と「糸をつなげる」という話し方をすることで、よい話し方になるというのです。
鈴木さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・「話の素材」を集めればならないとき、私の場合、まずは自分がはっとしたりどきっとしたりぐっときたような体験を記憶の中から掘り起こします・・その体験が「本当に話したいこと」かどうか、何度も何度も自分に問いかけます・・一人でリハーサルしながら何度も何度もチェックします・・ すぐには決定せず、最低一晩は「寝かせる」ようにして、時間が経って冷静になっても「面白い話」かどうかを本番前に確かめておくべきです(138ページ)
・非断定表現・・聞き手がもしかしたら否定しかねないことを先読みして丁寧に伝えながら話す・・という可能性もあると思うんだ・・あくまで僕の主観ですが、といった具合にとにかく決めつけた断定表現が一切ない・・部下たちのプロテクトが下がったと見るや否や、自分の思いをストレートに伝える表現に変えたということです。そこの移行は本当に見事でした(101ページ)
・ふらっと職場に現れて、『おう、どないや』って話しかけるだけなんですが。でも、みんな思いましたよ。あ、俺のこと見てくれてるな、話しかけてくれてるなって」これこそまさにリーダーの話しかけ方の理想です(131ページ)
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【私の評価】★★★★☆(81点)
目次
その1 「あご」の位置を決める
その2 「眼」をコントロールする
その3 「声」で自分の話にマーキングをする
その4 「距離」を武器にして、最高のコミュニケーション術を会得する
その5 「相手のプロテクト‐警戒心」をゆるめる
その6 最高の「聞き姿」をつくる
その7 最高の「話しかけ方」で、相手の心をつかむ
その8 本当に伝えたい「素材」を探してから話す
その9 相手の存在を承認してあげる「まなざし」をつくる
その10 最高のパフォーマンスを引き出すための「儀式」をつくる
その11 自らの「軸」を確立する
著者経歴
鈴木義幸(すずき よしゆき)・・・慶応義塾大学文学部人間関係学科卒業。株式会社マッキャンエリクソン博報堂にてメディアプランナーとして勤務後、渡米。ミドルテネシー州立大学大学院臨床心理学専攻修士課程を修了し、テネシー州の公的機関でセラピストを務める。帰国後、コミュニケーション研修講師を経て1997年、コーチトゥエンティワンの設立に参画。これまで多数の企業において管理職を対象とするコーチング・トレーニングを実施。また100人を超える経営者、管理職、会計士等専門家をコーチングした経験を有する。国際コーチ連盟マスター認定コーチ、米国コーチ・ユニバーシティ認定コーチ、文部省認定財団法人生涯学習開発財団認定マスターコーチ。現在株式会社コーチ・エィ取締役副社長
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