「媚びないリーダーは人を動かす」早川 勝、小澤千春


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【私の評価】★★★★☆(86点)
要約と感想レビュー
保険業界で媚びないリーダーとして成果を出してきた早川さんの一冊です。早川さんは、部下と媚びずにコミュニケーションしながら業績をあげてきました。その部下との壁を取り払う方法論が面白い。
もちろん媚びないといっても、部下を叱ることで牽制する上司でもなく、部下を信頼しないで管理を強化する上司でもありません。
・媚びて叱れない・・リーダー・・恫喝するアングリー・リーダーや敵意を秘めたジェラシーリーダーの根っこは共通している。どちらも部下のことを考えた行動ではない・・(p147)
著者の媚びないリーダーとは、部下と腹を割って話せる関係を作るというものです。部下と腹を割って話すには、目線を合わせ、共感し、意識のギャップを埋めることが必要です。そのために相手の感情を振り回す技術を使います。
それは、共感したと思ったら、いきなり攻撃的になり、冷徹になったと思ったら、前向きに転換するという変幻自在の対応です。
これを迫真の演技で行うことで、自分のいろいろな面を表に出して部下との壁を壊すのです。目線を合わせることが、実は大切ではないかと感じました。
・部下と目線を合わせる、とか、部下の気持ちに共感する、といった「ギャップを埋める」ところからスタートする感覚に近い(p165)
もしかして、ものすごい方法なのかもしれない!と感じました。職場で小さく実験してみたいと思います。それで、自分のスタイルが作れればうれしいです。
早川さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・チームを成功に導けるかどうかは、集団行動の特性を見極めた上で適切なコミュニケーションを取り、人間関係をいかに正しく動かすかにかかっている(p7)
・あなたの足を引っ張り、敵対し、裏切り、問題を起こし、悪運を運んでくる人間関係は断たなければならない(p8)
・目配り気配り心配りの達人であり、よくチームメンバー一人ひとりを観察している(p30)
・部下の意見を取りまとめた重要な決定事項であったとしても、他部署の反対意見や抵抗勢力からの圧力に屈して、簡単に折れてしまう狡さ・・それがある種の背信行為(p35)
・「本物のあなた」だけで生きているのなら、何も悩むことなどなく、あなたが目指しているゴールに向かってまっしぐらなはずだ(p89)
・媚びて叱れない理由は、「恐れ」からきている。部下に「嫌われたくない」という恐れである。反抗されたくない。拒絶が怖いのである(p147)
・媚びて叱れないリーダーは、かえって部下を不幸にするのだということを自覚してほしい。その行為は優しくもなんともないのである(p148)
・叱る基準は常に、「相手のためになるか」「チームのためになるか」である(p148)
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【私の評価】★★★★☆(86点)
目次
第1章 媚びないリーダーになる!感情レベルの7段階
第2章 媚びない感情レベルを上げる生き方
第3章 媚びない感情レベルを上げる技術
著者紹介
早川勝(はやかわ まさる)・・・1962年生まれ。桜美林大学経済学部卒。飲料メーカーを経て、1989年、世界有数のファイナンシャルグループを母体とする外資系生保に入社。1999年より名古屋支社長(現職)。同支社の成績は、2002、2003年度と2年連続で全国総合ポイント第1位を獲得
読んでいただきありがとうございました!
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