「媚びないリーダーは人を動かす」早川 勝、小澤千春
2016/07/21公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(86点)
要約と感想レビュー
保険業界で媚びないリーダーとして成果を出してきた早川さんの一冊です。早川さんは、部下と媚びずにコミュニケーションしながら業績をあげてきました。その部下との壁を取り払う方法論が面白い。もちろん媚びないといっても、部下を叱ることで牽制する上司でもなく、部下を信頼しないで管理を強化する上司でもありません。
媚びないリーダーとは、媚びて叱れないリーダーとは違います。また、恫喝するアングリー・リーダーや敵意を秘めたジェラシーリーダーとも違います。著者の媚びないリーダーとは、部下のことを本気で考え、部下と腹を割って話せる関係を作るというものです。
部下と腹を割って話すには、目線を合わせ、共感し、意識のギャップを埋めることが必要です。
・目配り気配り心配りの達人であり、よくチームメンバー一人ひとりを観察している(p30)
相手にこびずに、部下を腹を割って話せる関係を作るために、相手の感情を振り回す技術を使います。それは、共感したと思ったら、いきなり攻撃的になり、冷徹になったと思ったら、前向きに転換するという変幻自在の対応です。これを迫真の演技で行うことで、自分のいろいろな面を表に出して部下との壁を壊すのです。
実は、目線を合わせることが、大切ではないかと感じました。もしかして、ものすごい方法なのかもしれない!と感じました。職場で小さく実験してみたいと思います。それで、自分のスタイルが作れればうれしいです。
なお、媚びて叱れない理由は、「恐れ」からきているという。つまり、部下に「嫌われたくない」という恐れなのです。また、部下に反抗されたくない。拒絶が怖いのです。しかし、媚びて叱れないリーダーは、かえって部下を不幸にします。優しく接触だけしていれば、部下は調子に乗って、堕落してしまうのです。「相手のために」「チームのために」叱るべきときには、叱る必要があるのです。早川さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・チームを成功に導けるかどうかは、集団行動の特性を見極めた上で適切なコミュニケーションを取り、人間関係をいかに正しく動かすかにかかっている(p7)
・あなたの足を引っ張り、敵対し、裏切り、問題を起こし、悪運を運んでくる人間関係は断たなければならない(p8)
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【私の評価】★★★★☆(86点)
目次
第1章 媚びないリーダーになる!感情レベルの7段階
第2章 媚びない感情レベルを上げる生き方
第3章 媚びない感情レベルを上げる技術
著者経歴
早川勝(はやかわ まさる)・・・1962年生まれ。桜美林大学経済学部卒。飲料メーカーを経て、1989年、世界有数のファイナンシャルグループを母体とする外資系生保に入社。1999年より名古屋支社長(現職)。同支社の成績は、2002、2003年度と2年連続で全国総合ポイント第1位を獲得
小澤千春(おざわ ちはる)・・・山梨県生まれ。大学卒業後、IT系企業に入社。20代で最年少の取締役に就任する。2007年に独立し、株式会社Bacchusを設立。代表取締役となる。
読んでいただきありがとうございました!
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