「IKEA 超巨大小売業、成功の秘訣」リュディガー・ユングブルート
2016/04/12公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(73点)
■イケアとは何なのか。
それを知りたくて手にした一冊です。
イケアは、スウェーデンの
カンプラードさんが始めた
通信販売会社から発展してきました。
初期のビジネスモデルは
家具の通信販売であり、
展示場で品物を見て、注文すると
家に届くという形でした。
・1947年、・・ある一軒家の地下に部屋を借りて
そこに事務所を設けた・・
当時のイケアの品目は、裁縫用具、
ナイロンストッキング、グリーティングカード、
種物、万年筆、紙入れだった(p50)
■イケアの商品が売れてくると、
既存の家具業界から取引停止などの
いやがらせを受けました。
そこでカンプラードさんが取った対策は、
海外から家具を輸入すること。
特に、社会主義国であったポーランドから
格安で品質の良い家具を輸入することにより、
圧倒的な価格競争力を持ったのです。
・商品の補充が追いつかなかった。
しかもあいかわらずスウェーデン国内の
家具メーカーの多くが、
古くから付き合いのある
地元の家具店の顔色をうかがって、
イケアとの取引を中止していた(p70)
■その後の事業拡大においては、
上場せず借金もぜず、
キャッシュフローの範囲で
拡張を続けました。
イケアは、コンセプト使用料として
売り上げの3%を徴収しているとのこと。
手堅い商売ですね。
ユングブルートさん、
良い本をありがとうございました。
───────────────
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・平らな包装(フラットバック)で運送費を節約する・・
重要なのは、こうすることで運送時に起こる
家具の傷みが軽減できることだった(p61)
・ポーランドのおかげでカンプラードは、
スウェーデンの家具業者が絶対に
追いつくことのできない価格優位を獲得した・・
成り上がり者を邪魔してやろうという試みは、
皮肉なことにかえってその成り上がり者を
さらに強くしてしまった(p74)
・従来どおりのことをそのまま続けたり、
繰り返しているのでは、
競争に勝ち抜くことはできない。
「つねに別のことを試してみる」
のである(p103)
・イケアではサービスをしない。
家具を購入する作業の80%は
お客が自分でやる。・・お客は・・
望みの品を棚からおろして、
レジへ運び、自分の車に積んで
家に持って帰る(p226)
・イケア家具店はどこもみな
コンセプト使用料として
売り上げの3%をこのオランダの
インター・イケア・システムズに
振り込まなければならない。
3%というのは最低限の原則で・・
イギリスでは4%以下、フランスでは2.5%、
競争の激しいドイツでは売り上げの1%以下の
ライセンス使用料となっている(p284)
日本経済新聞出版社
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【私の評価】★★★☆☆(73点)
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■目次
第1部 IKEAの軌跡
第2部 IKEA成功の秘訣
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