「なぜ「エリート社員」がリーダーになると、イノベーションは失敗するのか」井上 功
2016/02/18公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(72点)
■日本流のイノベーションの起こし方を
考える一冊です。
イノベーションは頭の良い人からは
生まれません。
なぜなら、イノベーションとは、
従来と違うことをすることであり、
嫌われ、失敗する確率が高いからです。
頭の良い人の頭の中には、
新しいことを始めて、
苦労する自分の姿が浮かぶのでしょう。
・さて、みなさんの会社に
若者、ヨソ者、バカ者はいますか?・・
「自分がバカ者かもしれない」ということであれば、
なおさらイノベーションを起こせる
可能性が高まります(p42)
■したがって、イノベーションは、
成功した自分の未来の姿に酔いしれる
バカ者でなければ実行できません。
「そんなの、やめろ!」
と言われながらも、
継続できる人でないとできません。
自分のやりたいことを
リスクを取ってワクワクやれる人でないと
難しいということです。
・多くのイノベーションが「密造酒づくり」や
「ヤミ研究」と言われる非公式な活動から
生まれました(p111)
■変化を生み出す手法として、
「不安定を作り出す」
といいらしい。
たとえば、組織を変える。
または、新しい事業を起こし、
担当者を送り出して、
梯子をはずして、火をつける。
会社が大赤字を出したときも、
状況としては素晴らしい。
イノベーションとは、
かくも危険で、
実行が難しいものなのですね。
井上さん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・カオスを作る・・・
不安定な状態にしておくと、
自然に安定させようと、
何かが動いたり、生まれたりする(p182)
・もしスティーブ・ジョブズが日本企業に、
たとえばあなたの会社に社員として雇われていたら、
どうなるでしょうか・・かなり難しいでしょう。
とにかく、彼は不作法でした(p23)
・非日常体験がもたらす衝撃や感動は、
人の心に内省を促します。・・・
その禅問答に、その場対応の行動で答えていくことが、
イノベーションの創出につながっていくのです(p54)
・リクルートの現場で、マネジャーが
メンバーによく訊く言葉があります。
「お前はどうしたい?」
これは、自分の志を問われるものです(p91)
・イノベーターは経営者を根負けさせろ・・
「本当にしつこいな」「もうわかったから」
「君にやらせるから、お金も付けるから、
しがらくは私の前に現れるな」(p144)
・Winners never quit. Quitters never win.
(勝者はけっして止めない。
止めてしまう人はけっして勝てない)(p87)
ダイヤモンド社
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【私の評価】★★★☆☆(72点)
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■目次
序章 人あたりのよい「エリート」でなく、不作法な「イノベーター」が開く未来
第1章 自ら変化を起こせる人は、「エリート社員」ではない
第2章 「自ら変化を追いかける部下」の上司になるには?
第3章 果敢なチャレンジャーを生む環境にするためには?
第4章 既存事業に頼りすぎない会社にするためには?
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