【書評】「語られなかった 皇族たちの真実」竹田 恒泰
2016/01/02公開 更新

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【私の評価】★★★☆☆(76点)
要約と感想レビュー
天皇の男系継承のすすめ
明治天皇の玄孫である竹田 恒泰さんによる天皇の男系継承のすすめです。
長く皇室に男子が誕生しなかったため、平成16年末に当時の内閣総理大臣・小泉純一郎の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」が設置され、女系天皇を含めた議論が行われました。
竹田さんは、皇統は一つの例外もなく男系継承により続いてきたものであり、この伝統を変えれば、天皇は天皇でなくなるとしています。
世界最古の木造建築は法隆寺だが、老朽化が著しいからといって鉄筋コンクリートで建て替えたとしたら、それはもはや法隆寺ではない。・・これと同様に、皇室は男系により継承される世界最古の家柄だが、男系継承が困難だからといって女系天皇が即位したとしたら、それは天皇ではなく、皇統は断絶したことになる(p83)
天皇家は2000年の歴史
竹田さんの意見は、天皇家が存続してきたのは、むしろ皇統を男系に限ってきたからというものです。ではないだろうか。皇統を男性に限ることにより不要な争いが回避されてきたと見ているのです。
天皇家は2000年の歴史を持ちます。しかし、私たちは皇室の知識があまりにも少ないような気がします。だれもが皇室は尊いと思っていますが、それを学校で教えてくれるわけではありません。
こうした本で、皇室の歴史や伝統を理解したうえで、テレビや新聞の報道を聞かないとうまくマスコミにコントロールされてしまうような気がします。
男子直系だけで継承してきた皇室はどこまで続くのでしょうか。できることなら、男系で行きたいものですね。竹田さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・皇位継承とは血のリレーであり、宮家とは血のリレーの伴走者であるとは評論家の大宅壮一の残した言葉である(p40)
・万世一系を担保してきた側室制度・・十五代の徳川将軍のうち、実に十二代が側室の生まれ・・天皇の配偶者は正室と側室に大別することができる・・皇后に続く身分として准皇、女御などの他の地位があり、これらが正室に該当する(p78)
・複数の正室を持った天皇は追贈を含めると二十七代に上り、全体の五分の一に当たる。また後醍醐天皇は皇后二人、女御一人を立てていて、皇后ですら並立する場合がある。一方正室を持たなかった天皇もある。(p78)
・昭和22年(1947年)に新しい皇室典範が制定されたときに、嫡系のみに皇位継承権があると明文化され、庶子は皇族の身分が与えられることになった。これにより長らく皇統の維持に寄与してきた側室制度は法的に禁止された(p80)
・女帝は通常の天皇とは区別されていたことは注目すべきである。女帝を「中天皇(なかつすめらみこと)」と称して区別したことや、泉涌寺(京都市東山区)に江戸期の歴代天皇の肖像画が保存されているが、女帝の肖像画だけがないこと、そして本来天皇が成人すると、摂政(天皇に代わって政務を行う役職)は関白(天皇の政務を補佐しゅる役職)に置き換えられるのだが、江戸時代の女帝には、天皇の成人後も摂政が置かれ続けたことが挙げられる(p51)
・もし御内儀に男性が入り込んだ場合、妊娠した局の父親が天皇であることが担保されなくなり、皇統は保障されないことになる。そのため御内儀は男子禁制となっていた。(p67)
【私の評価】★★★☆☆(76点)
目次
序章 竹田家に生まれて
第1章 万世一系の危機
第2章 戦争と皇族
第3章 終戦と皇族
第4章 占領下の皇族
終章 雲の上、雲の下
著者経歴
竹田恒泰(たけだ つねやす)・・・昭和50年、東京生まれ。旧皇族・竹田家に生まれる。慶応義塾大学法学部法律学科卒。財団法人ロングステイ財団専務理事。孝明天皇研究家。明治天皇の玄孫にあたる
読んでいただきありがとうございました!
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