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「China 2049」マイケル・ピルズベリー

2015/12/02本のソムリエ メルマガ登録
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China 2049


【私の評価】★★★★☆(85点)


内容と感想

■元CIAの大物スパイであり、
 元親中派の一人であり、
 中国軍事研究の第一人者による
 中国の覇権を警告する一冊です。


 かつてアメリカは、
 ソ連を滅ぼすために
 中国に接近しました。


 著者は、中国のスパイと協力し、
 いくつかの秘密工作を行い、
 ついにソ連を崩壊させたのです。


 そして調子付いた中国の次の矛先は、
 傾きかけた覇権国アメリカに
 向かっているというのです。


・傾きかけた覇権国、この場合はソ連に対する中国の戦略・・他者を戦わせる・・・ 覇権国の同盟国を攻撃する・・(p121)


■興味深いのは、
 グリーン、ホワイト、リーという
 中国人の情報提供者が出てくるところ。


 グリーンは、中国は親米である、、
 ホワイトは、中国は反米である、
 と正反対の情報を提供していた。


 アメリカはグリーンの言う
 「中国は親米である」と
 信じたというのです。
 本当かな~。


・わたしは、アメリカのトップレベルの外交官と学者が共有する仮説をすっかり信じ込んでいた。その仮説は・・脆弱な中国を助けてやれば、中国はやがて民主的で平和的な大国となる。しまし中国は大国となっても、地域支配、ましてや世界支配を目論んだりはしない」(p13)


■簡単に要約すると、
 "アメリカは中国に騙されてきたので、
  これまで中国と協力関係は、
  見直さなければならない"
 ということ。


 元スパイが、
 "私は騙されていた"と大声で言っても
 本当かな~と思ってしまいますね。


 ただ、アメリカが
 中国の行動を快く思っていないことは
 事実なのでしょう。


 そして、その結果として、
 ある意図をもって
 こうした本が出版されているという事実が
 大事なのでしょう。


 ピルズベリーさん、
 良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・中国政府はアメリカで「良い助手」をたくさん見つけていた。彼らは中国へ招待され、さまざまな指導者や学者との面会を許され、メディアで賞賛され、いつくかの事例では、仕事の契約や投資の機会を与えられる(p189)


・ブルームバーグ・ニュースの複数の記者は、中国の反撃を恐れて記事を差し止めた上司たちを非難する。記者たちは、その状況を「ナチス配下のドイツ」に例えた(p203)


・2009年に中国は、65億8000万ドルの予算で「外宣工作」と呼ばれるプロジェクトを開始した。「海外でのプロパガンダ」という意味で、外国や外国人に中国を好意的に伝えるネットワークを作るのが目的だった。今でもそれは続いている(p273)


・確かな真実は、中国の指導者がアメリカを、世界を舞台にした競争(中国が勝つ予定である)のライバルと見なしていることだ。この見方は、特にアメリカの対テロ戦争において、中国がアメリカの敵を繰り返し支援してきた理由を説明する(p279)


・中国びいきの台湾商人が台湾の主要な新聞社とテレビ局を買収し、中国政府はこれらのメディアや、財政援助したほかのメディアに影響を及ぼしている(p318)


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【私の評価】★★★★☆(85点)



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目次

序 章 希望的観測
第1章 中国の夢
第2章 争う国々
第3章 アプローチしたのは中国
第4章 ミスター・ホワイトとミズ・グリーン
第5章 アメリカという巨大な悪魔
第6章 中国のメッセージポリス
第7章 シャショウジィエン
第8章 資本主義者の欺瞞
第9章 2049年の中国の世界秩序
第10章 威嚇射撃
第11章 戦国としてのアメリカ


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