「すごい説得力: 論理的に考え、わかりやすく伝える話し方」太田 龍樹
2015/04/16公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(86点)
要約と感想レビュー
まず相手を知ろうとすること
すごい説得力とは、相手を言い負かすことではありません。まずは、相手の話をしっかり聞いて、相手の言い分を理解する。相手の理屈が理解できなければ、それを崩すことはできません。
そして、理屈だけでなく感情的にも納得してもらわないといけないのです。だから、相手の経験を聞いたり、目的を聞いたりして、相手を知ろうとしていることを表に出さなければいけません。
ですから、最初に聞くのであれば、「○○を今まで使ったことがありますか?」「○○に行ったことがありますか?」など「過去の事実や体験を聞く質問」がよいという。
相手を説得したいなら、まず相手の話を聞いて、聴いて、訊きまくることです。(p169)
相手の否定も受け入れる
そして人は、感情的な動物です。相手に不満や疑問があるなら、それを一度、受け止め、理解してあげる。その不満や疑問に対して、どうしよう?みんなで考えよう、というスタンスなら受け入れやすいのではないでしょうか。
例えば否定的なコメントが出たとしても、それを「よくわかります」と受け止めて、相手の希望を聞けば、相手も否定されず自分の求めるものを探してくれると感じるわけです。相手の優越感も味方にするのです。
否定されても、「本当にそうですね」「やはり、その点は重要なポイントですね」と受け止める訓練をしたいものです。そして、「その上で」「実は」といった言葉を続けていくのです。
「この携帯電話は、デザインに特色がないから、あまり興味をそそられないね」・・「なるほど、よくわかります。デザインに特色がある機種というと、具体的などのようなものがご希望でしょうか?」・・相手の不満を受け止めて、そのうえで同じ言葉を用いて「切り返し質問」をすれば・・(p97)
相手の否定も受け入れる
説得力とは、言い方だけではなく、聞く姿勢や、心理といった総合的なものだと感じました。つまり、単なる言い方だけではなく、そこには相手を尊重するという心が伝わるのかどうかだということです。
だから、相手の質問に対して、素直に答えることが正解とは限りません。相手の真意を確認するために、「お客様は何をご希望なのですか?」と本意を質問してもいいのです。太田さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・何かを説明、説得する場合、「抽象」と「具体」はセットで考えることが大切です(p57)
・アイ・コネクトの訓練法・・・仲の良い誰かをパートナーにして、視線を合わせる・・目に「感情を込める」訓練をする(p185)
・反論への対処法・・・「おたくは他より2割高いからね」・・「2割高いからこそ、お客様に大きな 意味があるのです。なぜなら・・(p126)
・質問を投げかける代替案「今忙しいから」「わかりました。では、いつならよろしいですか?」(p47)
三笠書房
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【私の評価】★★★★☆(86点)
目次
序章 「説得をする力」は、「結果を出す力」
1章 徹底的に「わかりやすく伝える」説明の技術
2章 あなたの説得力が倍増する質問法・反論法
3章 タイプ別――説得相手を丸裸にする方法
4章 相手の心理を巧みにつく表現のテクニック
終章 最後は、この「人間力」がモノをいう!
著者経歴
太田龍樹(おおた りゅうき)・・・ザ・エンターテインメント・ディベートBURNING MIND代表。ソニー生命ライフプランナー。1972年東京生まれ。1989年、桐蔭学園高校在学中に観た深夜番組がきっかけでディベートに興味を持ち、明治大学法学部在学中に、ディベート団体BURNING MIND(バーニング・マインド)を設立。本職は、ソニー生命保険株式会社で、コンサルティング営業。
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