「お金はサルを進化させたか よき人生のための日常経済学」野口 真人
2015/01/22公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(75点)
■企業価値評価を仕事とする著者が、
お金をどう見ているのか
知りたくありませんか。
お金は、人を幸せにもし、
不幸にもします。
そういう意味では、
お金は使う人によって
意味が変わるのです。
・「価格が価値になる」・・・
タヒチの海岸に転がっていた黒真珠を・・・
ニューヨークの最高級宝石ブランド店の・・
本店のショーウィンドウに黒真珠を
価値のあるもののように飾ってもらい、
法外に高い値段をつけて売り出した。
同時に豪華な雑誌に全面広告を出した(p42)
■お金をサルから進化した
人間がどう使っているのか。
それはある点では合理的であり、
ある点では判断を誤る場合もある。
それは人間が感情を持った
動物だからでしょう。
・何かの賭けをして1万円もらえる時と
10万円もらえる時では、
嬉しさは10倍近く違うかもしれないが、
100万円もらえる時と110万円もらえる時では
それほどの差はなくなる(p146)
■人が生み出したお金によって
人が人生を左右されているのが、
実情なのでしょう。
ちょうどスイスフランショックで、
FXが大混乱というニュースがあり、
良いタイミングだと感じました。
野口さん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・京都の龍安寺に「吾唯足知(われ ただ たる を しる)」
と彫られたつくばいがある。・・
足ることを知る人は、心は穏やかであり、
足ることを知らない人は、心はいつも乱れている(p239)
・FXでは稼げないが常識・・・
なぜカリスマFXトレーダーが出てきたのだろうか。・・
彼女たちは運よく勝ち残った人たちであり、
その陰には499万9000人近くの敗者がいるのである(p161)
・リッツカールトンのラウンジに入って・・
アイスコーヒーを頼もうとしてメニューを見ると
1800円である。(p70)
・夢が変えるギャンブル・・・
当たる確率が1000万分の1であることは
気にならなくなってしまう・・
外れる損失は300円、
まとめて買っても3000円である(p140)
・飛行機に比べると何百倍も事故率の高い自動車に乗る時に
事故のことをほとんど考えない人が、
事故率が低い飛行機に乗ることを
怖がる場合がある(p140)
・要するにヒトが一番キャッシュフローを生む力を
有している。ヒト、モノ、カネの順番は
キャッシュフローを生む力の強さなのだ(p227)
・有史以来、人類が発掘した金の総量は
ざっと15万5000トンに過ぎない。
これはオリンピック公式プール約3杯分(p39)
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【私の評価】★★★☆☆(75点)
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■目次
【プロローグ】あなたはお金を賢く使っているか
【第一章】世界一の投資家は普通の主婦と同じ判断をしている
【第二章】不動産の知識がなくても3分で自宅の価値がわかる
【第三章】年功序列はベテランではなく若手社員が望んでいる
【第四章】あなたの財布には歪んだコインが入っている
【第五章】損するとわかっていても宝くじを買う理由
【第六章】ラーメン屋とフランス料理店、どちらの価値が高いか
【第七章】アリとキリギリス、どちらが良き人生だったのか
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