「27歳からのMBA グロービス流ビジネス基礎力10」田久保 善彦、村尾 佳子、鈴木 健一、荒木 博行
2014/09/20公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(90点)
要約と感想レビュー
コンサルタント会社の本業である課題解決のための手法を教えてくれる一冊です。会社であれば、営業部長のあなたが、社長から、「売上30%アップのアイデアを出せ!」と宿題をもらったらどうするか、という場合に読むべき本なのでしょう。
・本質的な問いを押さえる・・・営業力強化プロジェクトチーム・・・どのような研修を行えばよいのか・・・本質的には「営業のプロセスをいかに見直すか」という問いの方が重要かもしれないのです(p23)
この本の問題解決手法は、製造業で行われている小集団活動、改善活動と同じであるとわかります。なぜ、なぜ、なぜと問題の本質を捉える。フレームワークで解決策を検討する。実行して、結果を検証する。トヨタは社内に問題解決コンサルタントを多量に作っていたのですね。
・問いを分解し、視覚化する・・・グローバル人材の育成をどうするのか?・・・どのような人材を・・・いつまでに?・・・どの程度?・・・いくらかけて?(p25)
後半は、周囲を巻き込む力、根回し力などと現実的な話となります。実際に職場で仕事を変えていくには、大きな壁があるのです。そこを乗り越えるためには、覚悟と志が必要となるのです。最後に、自分の志を思い出しました。グロービスさん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・「仮説構築のための情報収集」は、「Quik & Dirty」(=手早くざっくりと)、つまりあまり時間をかけずに手早く行う、というのが基本です(p79)
・社内人脈を作る・・・「自らを成長させてくれる」であるかどうかが大切なポイントです。(p186)
・健全な根回しをする・・・改革を実施する際に、反対する人が出ることは必然です。なぜなら、何か失うものが確実に存在するからです(p191)
・小さい成功を少しずつ積み上げ、人々をその気にさせていく(p193)
・自らの本気度を見せ続ける・・・目標を達成できなかった場合は、自ら責任を取って辞任するというほどの強い意識を持ってことにあたる・・・10回伝えてわからなければ、11回伝えるのです(p195)
・リーダーが仕事を抱え込んでしまい、うまくメンバーに仕事を割り振ることができないというのは、リーダー初心者がよくぶつかる問題です(p212)
・自分らしい志を育てていっていただきたいと思います(p247)
東洋経済新報社
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【私の評価】★★★★★(90点)
目次
CHAPTER 1 論理思考力
CHAPTER 2 コミュニケーション力
CHAPTER 3 仮説構築力
CHAPTER 4 情報収集力
CHAPTER 5 データ・情報分析力
CHAPTER 6 次の打ち手を考える力
CHAPTER 7 プレゼンテーション力
CHAPTER 8 周囲を巻き込む力
CHAPTER 9 チームを作る力
CHAPTER 10 志を育てる力
著者経歴
荒木 博行(アラキ ヒロユキ)・・・グロービス経営大学院 経営研究科 副研究科長。慶応義塾大学法学部卒業、スイスIMD BOTコース修了。住友商事株式会社を経て、グロービスに加わり、法人向けコンサルティング業務に従事。現在は、グロービス経営大学院にてマネジメント業務・研究等を行なう傍ら、戦略系、および思考系科目の教鞭を執る。
鈴木 健一(スズキ ケンイチ)・・・グロービス経営大学院。東京大学工学部卒業、同大学院工学系研究科修了。シカゴ大学ブースビジネススクール修了、MBA。株式会社野村総合研究所、A.T.Kearneyで主としてメーカー、通信事業者を対象として新規事業開発からオペレーション改善まで幅広くコンサルティングに従事。その後、グロービス経営大学院の建学に参画し、現在は事務局長として学校運営に携わると同時に「ビジネス定量分析」をはじめとする思考系科目の企画開発、教育研究にあたる。
村尾 佳子(ムラオ ケイコ)・・・グロービス経営大学院 経営研究科 副研究科長。大手旅行会社、総合人材サービス会社を経て、現在グロービス経営大学院 経営研究科 副研究科長。事業戦略、マーケティング戦略立案全般、そして大阪校、名古屋校のマネジメントに携わる傍ら、マーケティングや志領域の教鞭を執る。また社外取締役や理事として関与しながら、ベンチャー企業やNPOの育成にも携わる。関西学院大学社会学部卒業、大阪市立大学大学院創造都市研究科都市政策修士。グロービス・オリジナル・MBAプログラム(GDBA)修了。
田久保 善彦(タクボ ヨシヒコ)・・・グロービス経営大学院 経営研究科 研究科長。三菱総合研究所を経て現在グロービス経営大学院 経営研究科 研究科長。慶應義塾大学理工学部卒業、同大学院理工学研究科修了。スイスIMD PEDコース修了。経済同友会幹事、経済同友会教育改革委員会副委員長(2013年度)、ベンチャー企業社外取締役、顧問、NPO法人の理事等も務める。
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