「テレビではいまだに言えない 昭和・明治の「真実」」熊谷充晃
2014/09/07公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(74点)
■明治から昭和への歴史を
冷静に見て行こうという一冊です。
歴史をどう見るかは、
残された記録を見るしかありませんので、
なかなか難しい。
そうした中で、
違う視点を提供してくれる本書は、
おもしろいと思いました。
・日本は無事に日露戦争という国難を乗り切り・・
「五大国」の一員にまで駆け上がっていく(p20)
■興味深いのは、
やはり戦争関係でしょう。
どうして日本は戦争に
突き進んでいったのか。
当時、正しいとされた判断の
どこが間違っていたのか。
戦争をせずに
勝利する方法はなかったのか。
歴史を学ぶことで、
自分の見識が広がるように感じます。
・桂・ハリマン協定・・1905年10月、クーンローブ商会の
代表として来日したハリマンと桂太郎首相が結んだ協定。
米側が多額の資金援助を行うことを条件に、南満州鉄道を
日米で共同経営する取り決めだったが、帰国した小村に
よって破棄された(p24)
■歴史の勉強をしたくなってきました。
社会人の勉強はテストがないので、
楽しいものです。
熊谷さん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・「アメリカが黒船で現れた時期からイギリスのように
一流国であった」と勘違いしがちである。しかし実際には、
その頃のアメリカは南北戦争という最後の内乱を闘って
いた時期であり・・やっと国際社会に本格デビューを
したころだった(p21)
・日本軍の場合、飛行方法などは教えても、
空中格闘戦術や射撃術といった面は、
練習生の創意工夫に大部分が委ねられていた・・
一方のアメリカ軍は、パイロットの技量によらず、
誰もが習得・実践できる射撃マニュアルを
作成していた(p163)
・陸軍の銃と砲・・兵器は優秀だったが、
弾に余裕がなく、運ぶ手段にも欠けていた(p181)
・陸軍の進級規定は、かなり厳格だ・・・
これは人事の公平性を高めた結果で・・・
人事の判断材料はまず「年功序列」、・・
そこに「学歴」も加わっていた。
陸軍大学校の同期生同士なら、
卒業時の成績順=席次が絶対視され、
主席を同期の下位成績者が
追い抜くケースはなかった(p212)
・出版統制・・・出版社の方が軍部を利用して
販売数を伸ばそうとしていた・・・停滞どころか、
開戦直前1940年は"出版バブル期"(p225)
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【私の評価】★★★☆☆(74点)
■目次
《第1章 昭和の指導者は本当に愚かだったのか》
《第2章 敗戦の"本当の原因"は日露戦争にあった》
《第3章 日本帝国陸海軍はなぜ敗れたのか》
《第4章 テレビではいまだに言えない 昭和の「真実」》
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