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「社長の生産力を上げるシステム思考術」サム・カーペンター

2014/08/23公開 更新
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社長の生産力を上げるシステム思考術

【私の評価】★★★★☆(86点)

社長の生産力を上げるシステム思考術
サム・カーペンター、ダイレクト出版


■カーペンターさんは、
 電話対応サービス会社を立ち上げて
 15年間苦労の連続でした。


 利益が少なく資金繰りに奔走。
 社員はすぐに辞める。
 顧客から苦情対応。


 昼も夜も働きづめでした。


 どうしてこんなにまで苦労して、
 事業を続ける必要があるのだろうか・・・


・「マネジメント」はシステムのなかで働くもの。
 「リーダーシップ」はシステムに働きかけるもの。
 スティーブン・コヴィ(p164)


■それは、ベッドの中で訪れました。


 どん底まで行ったとき、
 カーペンターさんの頭の中に
 一つの悟りが訪れたのです。


 自分が高い位置に登っていき、
 空の高いところから会社を
 見下ろしていました。


 そして、会社が一つの
 システムに見えました。


 「ああ、自分はこれまで火消しに
  走っていただけであった。」


 「ちゃんとしたシステムに変えることができれば、
  すべてはうまくいくのではないか」

 と気付いたのです。


・好転したのは、「リーダーが重点的に取り組む
 必要があるのは、業務プロセスの改善であって、
 業務の遂行や、問題の火消しではない」という
 原則に気づき、それを実行に移したからだ(p66)


■そえから、カーペンターさんは、
 業務マニュアルを作り始めました。


 「行動指針」を作りました。


 「戦略的目標」を作りました。


 自分がいなくても、
 マニュアルによって会社が動くように
 システムを作ったのです。


・システムを一つずつ表に出して、点検しよう・・
 システムの修理をしよう・・
 システムについて文書を作ろう・・
 システムのメンテナンスをしよう(p139)


■仕事がうまく回り始めると、
 料金を値上げしました。


 顧客は減りましたが、収入は増えました。


 従業員の給与を増やしました。


 そして何より自分の時間が増えたのです。


 なぜなら、自分はシステムの改善を行うだけで、
 問題は従業員がシステムに従って
 処理してくれるからです。


・会社の業務を、誰もが理解できるような
 サブシステムに分割する。たとえば、
 「電話への対応」、「スタッフの管理」、
 「クライアントへのサービス」、「設備」、
 「サービスの質の管理」、・・・(p104)


■欧米の会社は
 マニュアルに強いイメージがありましたが、
 そうでもないことが意外でした。


 中小企業から大企業に脱皮するためには、
 誰でも業務が進むように
 マニュアル化が不可欠なのでしょう。


 カーペンターさん、
 良い本をありがとうございました。


─────────────────────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・大企業では、「文書作り」をし、
 業務の「マニュアル」を作っている・・・
 「目標」や「行動の指針」、「仕事の手順」などを
 書き出した文書を作る必要がある
(p38)


・チームのなかに入って実務をこなす立場よりも、
 チームの外側で「システム改善」を行う立場を
 選んだ会社の経営者や管理職を 
 「プロジェクトエンジニア」と呼んでいる(p41)


・「戦略的目標」では、
 究極の目標を単刀直入に示した。
 「・・アメリカでもっとも質の高い
    電話対応サービス会社・・」(p182)


・「業務マニュアル」作りの四つの鍵
 一つ目の鍵は、ボトムアップ方式を採用することだ。・・
 三つ目の鍵は、マニュアルを作るのを、
 明らかに問題のある業務だけに
 とどめないということだ。(p192)


・マニュアル作りをあなたの優先順位の
 トップに置かない限り、
 マニュアル作りはスタートしない(p201)


・ドラッグテストにひっかかった。もう一人も仕事は
 よくできたが、仕事中にネットサーフィンをしていた・・・
 ハンドブックには、二人の違反行為は
 「雇用の終了」の原因になると記載されている。
 そして実際にそうなった(p269)


・何ごとも、リリースする前に
 二重のチェックを行っている。
 二重のチェックは、本能的に行えるものではないので、
 習慣として養う必要がある。(p320)


社長の生産力を上げるシステム思考術
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サム・カーペンター

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社長の生産力を上げるシステム思考術
サム・カーペンター、ダイレクト出版

【私の評価】★★★★☆(86点)



■目次

第1部 システム思考 すべてが好転するマインドセット
 第1章 目覚め  システムを知るための第一歩
 第2章 私の冒険譚
 第3章 もぐら叩き
 第4章 悟り 土壇場で得たもの
 第5章 実行と好転  会社を「マシン」にする
 第6章 覚醒 システムに目覚めて、システムを管理しよう
 第7章 選ばれし者  「悟り」に達して、新しい世界へ
第2部  実行に移す  システムを働かせるための「文書作り」の基本
 第8 章 夢を現実にする 三つの重要文書の作成
 第9 章 転じる力  「たとえ」がシステムの方向を改善する
 第10章 戦略的目標&行動指針 「業務マニュアル」の土台になる文書作り
 第11章 業務マニュアル  システムを形あるものに変える
第3部 健闘を祈る  あなたへのさらなる提案
 第12章 完璧さ  「いい仕事」をすれば、それでいい
 第13章 オミッションエラー 起こすべき行動を起こさなかったこと
 第14章 静かな勇気  実行を手助けする力
 第15章 POS  「即時即行」を主義にする
 第16章 人材  素晴らしい社員を引き寄せる極意
 第17章 一貫性 ぬるいコーヒーを出していないか
 第18章 コミュニケーションの質 ことを円滑に進めるには
 第19章 プライムタイム 貴重な時間をどう使うか
 第20章 混乱 ルールなき環状交差点
 第21章 システム改善  結果を出し続けるために


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