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「経営参謀」稲田将人

2014/08/06公開 更新
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経営参謀---戦略プロフェッショナルの教科書 (戦略参謀)

【私の評価】★★★☆☆(79点)


■女性向け衣料ブランドを
 コンサルタントが立て直す物語です。


 アパレルは嗜好品ですから、
 足が早い。


 今年売れていた商品が、
 来年は売れない。


 いかにお客様の嗜好に合わせた
 商品提供ができるのかが勝負なのです。


・『なんか、嬉しくなっちゃって、勢いで買っちゃう』
 ことってあるよな・・・
 感情的に買い物がなされる場合が多いのです(p107)


■コンサルタントは、顧客を分析し、
 改善すべき点を具体的に提案します。


 しかし、
 いくら優秀なコンサルタントが入っても、
 組織的に機能しない会社もある。


 うまくいきそうになると
 足を引っ張る人もいる。


 外来者が成功すると、
 自分の立場がなくなってしまうと、
 怖れるのです。


 どこでも、そういう人が
 いるのですね。


・『総論賛成、各論反対』を腹に持つ者たちが現れます。
 せっかく万人の幸せにつながる施策であっても、
 己にとって不利益があると思うと、
 それを阻みに行く行為が画策される(p262)


■物語形式で、自然に読めました。


 商売の難しさ、
 組織の難しさを
 教えてくれる一冊だと思います。


 稲田さん、
 良い本をありがとうございました。


─────────────────────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・店頭での打ち出しの仕掛けと提案においては、
 常に、気づいた側がそれぞれの異なる時間帯の顧客
 プロファイリングしたうえで能動的にアイデアを出し、
 それを試す・・・その結果を検証するべきです(p38)


・基本的に、小売業や消費財事業の不振状態は、
 市場とのかい離から起こる(p45)


・日本企業においては、部長クラスなどのラインの
 マネージャーの腹落ちが必須・・・
 課題のテーマそのものは、7、8割は、
 皆が既に気が付いていることです。・・・
 放置されていた、という状態です(p190)


・残った店は・・・
 『より安く』『より便利に』だけではなく、
 三つ目の差別化軸の『より楽しく、よりよいものに』
 という方向性に取り組んだところだ(p206)


経営参謀---戦略プロフェッショナルの教科書 (戦略参謀)
稲田将人
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 2,187

【私の評価】★★★☆☆(79点)

■目次

第1章 商売繁盛のサイクル
第2章 市場が求めるものをプロファイリングせよ
第3章 市場を攻めるということ
第4章 戦略完成
第5章 表面化する思惑
第6章 新業態成功、そして改革の行方
第7章 経営者としての最終判断
第8章 現実を受け入れ、未来に目を向ける


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