「デキる人は、頼み方がうまい」三橋 志津子
2014/01/24公開 更新本のソムリエ [PR]
Tweet
【私の評価】★★★☆☆(72点)
要約と感想レビュー
仕事とは、自分で考えた仕事を除けば、すべての仕事は、ある人からある人への頼まれた仕事ではないでしょうか。依頼を受けて、仕事をして、回答する。基本的にはこのサイクルを繰り返しているのです。そういう意味では、「頼む」とは仕事の基本です。
ところが、最初に壁があって、うまく頼めない人がいます。二つのパターンがあって、一つはその人がすべて自分でできるほど優秀な場合、もう一つは相手の気持ちを気にして、頼みずらい場合です。
ただ、会社としては、仕事を分担してやることで、全体として最大の成果を出したいのです。だから仮にその人が優秀であったとすれば、その人でなければできない仕事に集中し、それ以外は他の人にやってもらえばいいのです。ただ、それが難しいのですね。
・人に頼むメリットを認識しているか?・・・他人には、自分にない長所やアイデアがあるということ。・・人に仕事を頼むと、その人のよさが見えてくる(p19)
そして、頼むときには、理由を明確にし、礼儀を尽くせば手伝ってくれるでしょう。例えば、「よろしかったら」「失礼とは存じますが」「恐れ入りますが」「お手数をおかけしますが」「お手間をとらせますが」など言うと印象が良くなります。
こんな杓子定規な決まり文句を使うのは、つまらないと思う人もいるかもしれませんが、「親しい中に礼儀あり」とも言われるように言い方で相手に伝わる印象は変わるのです。さらに、代替案もあることをにおわせつつ、相手を高く評価し、相手の力が必要なのだと伝えるのも効果的です。
特に自分でやった方が早いと思いがちな人は、自分は能力が高すぎるのか、それとも、やさしすぎるのかよくよく考える必要があるのでしょう。そして、著者の提案は、「頼むより自分でやったほうがいい」と思ったときに、意識的に人に頼むことです。
「自分がやったほうがいい」は錯覚で、「頼んだほうがいい」ことがわかりました。三橋さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・すべてが完了した時点での打ち上げも重要だ。・・・人に頼んだ仕事が終わったら、出発点から経過、終着点までを振り返り、感謝しよう(p175)
・食べ物にかぎらす、その人の好き嫌い、興味の対象を把握しておくと、何かと役立つ(p43)
【私の評価】★★★☆☆(72点)
目次
プロローグ 「依頼」は、基本にして最重要の仕事
1 言葉と手間を惜しんではいけない
2 相手が「どう感じるか」をイメージせよ
3 連絡手段を、時と場合で使い分けよ
4 無理難題だから堂々と申し入れる
5 最後まで、適確に意思疎通をはかれ
6 次につなげる配慮を怠るな
著者経歴
三橋志津子(みつはし しずこ)・・・神奈川県生まれ。東京外国語大学イタリア語学科卒業後、東京、およびニューヨークの出版社、編集プロダクションで雑誌、書籍の編集に携わる。その後、フリーランスの編集者、ライターとして多分野で活躍
この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングに投票する
読んでいただきありがとうございました!
メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」 36,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。 >>バックナンバー |
配信には『まぐまぐ』を使用しております。 |
コメントする