「シリコンバレーの交渉術」オーレン・クラフ
2013/12/26公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(97点)
「シリコンバレーの交渉術」オーレン・クラフ、ダイレクト出版
■交渉術の本で、度肝を抜かれるとは
思いませんでした。
フレームという形で、
主導権を持ちながら交渉する技術を
わかりやすく教えてくれる一冊です。
ここでいう「フレーム」とは、
お互いの「立場」とか「相対関係」の
ようなものでしょうか。
つまり、どちらが主導権を持って
交渉しているのかということです。
・「申し訳ありません・・・1時間遅れるので、
待たずに始めてくださいとのことです」。・・・
私はたいていこう言う。
「・・・わかりました。15分待ちましょう。
それまでに始められなければ、
今日はそこまでということで」(p50)
■つまり、こちらは売り込んでいるのではなく、
売ってあげるのである。
だから、待たされたら、
ちょっと待って、すぐ帰ればいいのです。
こちらも忙しいのだ、と。
また、単に安い、高い、
コストの話にならないように
しなくてはならなりません。
価格の話は、さっさと切り上げて、
なぜ、この商品を買わなくてはならないのか
説明するのです。
そのためには、商品に特徴がなければならないし、
商品に強力な物語がなければならないのです。
・売り込みにはいつも物語が必要だ・・・
関心を引きつけるものが必要なんだ(p202)
■最後の著者の売り込み体験談が、
この本を強烈なものにしています。
なるほど、こうするのか。
自信を持ってお勧めします。
クラフさん、
良い本をありがとうございました。
───────────────────────────────
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・パワーフレームに立ち向かうときは、
軽いショックを与えるような行動をとるとよいが、
敵対的であってはならない・・・
・・・午後はあいにく15分しか時間がないんです・・・
・・・結構です。私は12分しかありませんから。(p47)
・相手の関心を引きつけておくには緊張・・・が
なければならない。・・・これは自信の問題である。
私は緊張をつくり出すのが依然は怖かった。(p134)
・売り込みには人間的な物語が必要だ・・・・
肝心なのは、苦境に立ったあなたがどうするかだ"。
困難に突き当たってもそれを克服する人物、
それが物語を聞く人々の心に訴えるのだ(p156)
・私はほとんど時間的プレッシャーをかけない・・・
公正さとプレッシャーの均衡点を見つけて、
正しい時間的制約を設けることが必要だ・・(p163)
・承認欲求行動(欲しいという気持ちの表れ)は
売り込みを台無しにしてしまう(p173)
・承認欲求行動を断つ3つの公式・・・
1.何も欲しがらない。
2.自分の得意なことだけに集中する。
3.いつまでもその場にいるわけには
いかないことを伝える(p181)
・今、5分以内で予算や資金調達の詳細を説明しようと
話を進めている・・・だが、その前に、押す/引く
パターンを使っておかなければならない・・・
こんなことでうまくいくでしょうか?
私たちの計画が大胆過ぎて互いにふさわしい相手ではない、
それならばそうで私は一向に構いません(p214)
ダイレクト出版
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【私の評価】★★★★★(97点)
■目次
1 売り込みは科学である
2 売り込みの実践
3 頂上を目指す
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