「日本人が「世界で戦う」ために必要な話し方」北山 公一
2013/08/22公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(76点)
要約と感想レビュー
欧州系投資銀行に15年間勤務した著者が教える、外資系企業での仕事術です。話には聞いていましたが、やはり外資系はロジックです。だれが話しているかではなく、何を話しているかが大事なのです。
また、違う人種、違う国の人が集まっていますので、忖度や人の心を慮る文化はありません。人はみな違うのだから、何が常識なのか、何が正しいのか違うのです。ましては勝手に決めつけるのは、失礼なのです。
・感心して、うなずいてばかりいたら、「ニコニコしているばかりでなく、何か発言してください。真面目に会議に参加してください」と上司に注意されました(p17)
会議を行うにしても、48時間前に資料をくばる。会議では必ず発言する。意見には理由をつける。イエスかノーかはっきりさせ、条件を明確にする。こうした外資系の仕事の進め方は聞いてわかりますが、実際働いてみるとショックだと思います。
著者の経験でも、「目的がよくわからない会議」「時間ばかりかかって結論の出ない会議」などを行うと、クレームの対象となっていたという。会議ではイエス、ノーを理由をつけて発言するのが当然なのです。
・付帯条件をきちんと挙げた上で、条件付きでイエス、ノーをはっきり言う(p37)
帰国子女の中で仕事をしているようなものなのでしょう。日本の常識は、世界の非常識だった。でも、私は日本の会社で働き続けます。北山さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・商取引においては売り手と買い手は対等であり、そこにお互いの優位性が加味されて、相対的な力関係が決まります(p107)
・会議を開く場合には、私の部署では提案者側が、資料を48時間前に配布することになっており、資料配布の「48時間ルール」と呼ばれています(p122)
・「数字、ファクト、ロジック」(p82)」
・切り返し力をつける「ツッコミ話法」トレーニング・・・大事なのは「間髪入れず」という点です。言いたいことをためずに、小さなコメントや質問をハシバシと口に出すのです(p137)
・ネイティブスピーカーが「アイム・ソーリー」と理由もつけずに言うときは、誰かの親族がなくなってお悔みを言うときと、自分が大変申し訳ないことをしたと心から思うときだけです。そのため、日本人の「アイム・ソーリー」の安売りは、とても不誠実に映ります・・(p169)
日本実業出版社
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【私の評価】★★★☆☆(76点)
目次
第1章 世界標準のコミュニケーション7つの「基本ルール」
第2章 グローバル企業の「組織と人間関係」を知ろう
第3章 世界で勝ち抜くコミュニケーション「実践テクニック」
第4章 必ず結論を出すグローバル企業の「会議」術
第5章 グローバル企業流「メールと電話」の使い方
著者経歴
北山公一(きたやま こういち)・・・東京大学を卒業後、国内の金融機関に就職。アメリカ支社勤務を経て、欧州系投資銀行に転職。その後、欧州系のグローバル企業に入社し管理職として勤務。グローバル企業勤務15年、アメリカ居住5年半の経験もあり、「日・米・欧」における仕事やライフスタイルの違いにも通じている。
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