「「見える化」仕事術」石川 和幸
2013/04/09公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(82点)
要約と感想レビュー
「見える化」に特化した一冊です。雰囲気としては大前研一さんの「企業参謀」に、日常のTO-DOリストやチェックシートをプラスした感じでしょうか。現代は、口頭だけで仕事をする時代ではなく、ホワイトボードを使ったり、写真やビデオを使う時代なのだと思います。まじめな人は、資料に文字を書きます。確かに文字は必要なのですが、読む人から言わせれば、字を書くなら図表を書いてほしいですね。
例えば、WBS:Work Breakdown Structureとは、やるべきこと(ワーク=タスク)を「見える化」する仕組みです。タスクとして実行可能なレベルまえで展開することで、チームの全員が今の状況を理解することで、全体最適のDo=実行を助けるのです。
・「見える化」の元祖は、製造業の「目で見る管理」・・作業手順書、マニュアルもそのひとつですし、改善提案書や、工場の壁に貼られているさまざまな管理グラフなどもそうです(p77)
文字を読んで理解するのは大変なので、毎回、同じようなことするなら絵に落として、再利用できる形で「見える化」します。それがチェックシートとか、テンプレートとなるわけです。
大切なのは見える化することで、どんなリスクがあるのか、事前に先読みして、手を打つことです。これもリスクが「見える化」されるからできるのです。もしもに備えて、代替案や突発事故への対処方法を計画しておくのです。
たいしたことないと思っていましたが、噛むほどに味の出る一冊だと思います。これぐらい「見える化」できたら、会社では十分ではないでしょうか。石川さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・現実(As-Is)と目標(To-Be)の差、つまり、Gapの大きさを意識させて、行動に駆り立て、改革を加速させるのです・・・段階的な発展を示したものをトランジションプラン、またはロードマップといったりします(p158)
・どんなにスムーズに仕事が進んだとしても、問題は発生します。その問題を記録し、どのように解決方針でいくのか、誰が、いつまでに対応するのかを「見える化」するのが課題一覧です(p204)
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【私の評価】★★★★☆(82点)
目次
第1章 「見える化」仕事術三つの効用
第2章 「見える化」仕事術・初級編―ルーチン仕事の「見える化」
第3章 「見える化」仕事術・中級編―思考の「見える化」
第4章 「見える化」仕事術・上級編―計画と実行の「見える化」
第5章 「見える化」のためのデバイス類
著者経歴
石川和幸(いしかわ かずゆき)・・・早稲田大学政経学部政治学科卒。筑波大学経営学修士。アクセンチュア、日本総研等を経て、サステナビリティ・コンサルティング、インターネットアプリケーションズ設立。専門分野は、構想策定、SCM・ERP構築導入、BPR、プロジェクトマネジメント、経営管理指標構築導入。IE士補、TOCコンサルタント。
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