「ザ・ファシリテーター2」森 時彦
2013/02/10公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(78点)
■会社で改革を実施しようとすると
どういったことが起こるのか。
これは経験しないと分からないので、
この本で仮想体験してみましょう。
場所は、研究所での改革と、
買収した会社の組織改革です。
いずれも、現場の変わろうとしない人、
できない人との対話が必要となります。
・スタッフ部門にいる人は・・・理屈をこねる。
せっかくいい提案でも、現場が受けつけない・・・
経営者の中には、現場を歩き回り、コンテクスト共有に
時間をかける人も結構いますね(p93)
■改革にはロジックがあります。
会社がより大きな利益を上げるためには、
どうすればいいのか。
新製品を開発する。
既存製品の販売促進。
固定費の削減。
こうした打ち手は、
まじめに考えれば、
普通の人ならわかります。
ただ、問題は、実行部隊が
こうした改革のマイナス面も含めて納得し、
行動してくれるかどうかでしょう。
新規事業の場合、
既存の組織と合わないのであれば、
別会社を立ち上げるくらいの
対応が必要になることもあるのです。
・IBMはパソコンビジネスを立ち上げるにあたって、
フロリダ州に分離独立させた子会社を設立して成功した。
インテルもイスラエルで別グループを組織して、
新チップの開発を進めた(p265)
■やはり経営というものは、
芸術なのだと思いました。
多くの人が意志を持ちながら、
一つの事業活動を行うなかで、
組織を最適化し、活性化させていく。
理屈も必要ですが、
最後は理屈ではないのです。
森さん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・「フィールドスタディということは、
他社にヒアリングに行くとかですか?」
「そう。国内外の・・・(p52)
・PREP法とは、
P(point):結論
R(reason):理由
E(example):事例
P(point):結論
の略で、結論から話す方法だ(p163)
・欧米の大企業では、『社内大学』を持つところが増えています。
・・・欧米では、この『社内大学』を持てない
中小の企業を対象に、ビジネススクールが
新しい形の企業研修提案を行って成長しています(p55)
・大会社が、祭りの出店みたいなちゃちな事業を
起こそうと考えたらダメです・・・競争力を
持つために必要な技術的ブレークスルーは何か(p42)
・ベンチャーキャピタリストが何を見て投資するか・・・
製品には10%ぐらいしかウェートを置いていない。
技術に10%、残りの70%はやっている人を評価して、
投資するかどうかを決める(p272)
ダイヤモンド社
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【私の評価】★★★☆☆(78点)
■目次
プロローグ 解けない問題を解ける形に変換する
第1章 演出する危機
第2章 行動を変えるために
第3章 グループの思考プロセスを診る
第4章 クリスタルシンキング
第5章 ポストマージャー・インテグレーション
第6章 本社研究所崩壊
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