「ウィキリークスの衝撃 世界を揺るがす機密漏洩の正体」菅原出
2013/01/30公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(70点)
要約と感想レビュー
■ウィキリークス関係の本を
いくつか読んでいましたが、
この本が比較的おすすめです。
最近はあまり話題になりませんが、
ウィキリークスは、米国の諜報活動に
非常に大きな影響を与えたようです。
これだけ多量の情報が漏洩したため、
だれもアメリカの外交官を、
信頼できなくなくなったということです。
・キド・ウェスターウェレ副首相兼外相の秘書室長を務めたヘルムート・メッツナー氏が、2009年の与党連立交渉の内部記録などをフィリップ・マーフィー駐独米大使に提供していたことが、暴露された公電から発覚した(p22)
■ウィキリークスの活動の基本は、
情報のタレこみです。
その情報について、取材で裏を取り、
正しいものと判断されれば、公表する。
インターネットというデジタルツールが、
誰も阻止することができない
ウィキリークスの活動を可能としたのです。
・こうして送られた文書を、ウィキリークスは、標準的なジャーナリズムの手法を使って検証するとされている。すなわち告発された組織に対する取材、送られた文書と同様の文書にアクセスすることのできる人物への取材(p44)
■インターネットは国家の秘密さえ
暴露してしまう恐ろしいツールであり、
別の意味では最強の情報ツールなのでしょう。
ウィキリークスにはこれからも
注目していきたいと思います。
菅原さん、
良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・クリントン国務長官がインドのことを「国連安保理常任理事国の"自称"最有力候補"だ」と皮肉っていた話(p19)
・エルドアン(トルコ)首相がスイス銀行に8つの秘密口座を所有していると聞いている。同首相の富は、息子の結婚式でのギフトなどからきており、トルコのビジネスマンが彼の4人の子供たちの米国での留学費用を支払っている(p23)
・ウィキリークスの活動には年間60万ドルほどの資金が必要であり、フルタイムのスタッフは5人程度、それに加え800人とも1000人とも言われるパート、アルバイトやボランティアの支援者が世界中にいる(p43)
・9・11テロは・・「もっとお互いに連携し、情報を共有していれば、あの惨事を防げたかもしれない・・・」このトラウマが、かつてない大規模な機密情報の共有ネットワークの構築を可能にした(p84)
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【私の評価】★★★☆☆(70点)
目次
第1章 世界を震撼させる機密文書の暴露
第2章 ウィキリークスを作るために生まれてきた男
第3章 進化するリーク・システム
第4章 アメリカの国家機密を渡したインテリジェンス分析官
第5章 9・11のトラウマが大量漏洩を可能にした
第6章 暴かれた「北朝鮮・アルカイダ・コネクション」
第7章 CIAと米軍特殊部隊の「秘密戦争」
第8章 テロ、暗殺、拷問、無差別殺人――イラク戦争の傷跡
第9章 迷走し続ける「オバマの戦争」
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