「新しい市場のつくり方」三宅 秀道
2013/01/06公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(72点)
■日本企業の不得意な
独創的な商品開発を
考察する一冊です。
著者の考える「独創的な商品開発」とは、
社会や習慣を変えてしまうもの。
最近では、アップルがiPhoneで
社会を変えましたが、
なぜ日本はiPhoneを作れなかったのでしょうか。
・新しいライフスタイルを創案して、世界に広める・・・
1900(明治33)年に最初にミシュランのガイドブックが
発行されたときは、まだ社会で自動車とその使い道は、
なんだかはっきりしないものだったのです(p7)
■アプローチは、人と組織にあります。
まず、アイデアを出せる「人」が
必要になります。
しかしまた、そうしたアイデアを
潰さない「組織」も必要。
そのためには、従来の組織から離れた、
別の組織を作るのが王道のようです。
・組織が老いたときに、正面からその古い制度を改革しようと
立ち向かうことでエネルギーを浪費するのではなく、
いっそ選ばれた新しい優秀なメンバーだけで新天地を
開拓しようとする(p137)
■独創的な商品を作るのは、
一つの冒険でしょう。
そこには冒険ができる人と、
冒険を許す組織が必要となります。
答えはないと思いますが、
冒険しようと思わなければ
冒険はできないのだと思います。
日本にもスティーブ・ジョブズのような
人間が力を発揮できる環境が
できるのでしょうか。
三宅さん、
良い本をありがとうございました。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・第二次世界大戦の記録を読むと、
日本軍が陥った欠陥の一つに、
失敗をした将官を罰することができないということ(p127)
・あたり前になる過去の贅沢・・・
自動開閉式の便座のフタ(p55)
・サーフィンというのは西暦400年頃、古代ポリネシアで
始まった文化らしいですが、ヨーロッパ人で最初に
それをン見たのは18世紀後半、太平洋の探検航海に
出たジェームス・クックだといいます(p67)
・私たちが建物をつくる。
しかる後に、建物が私たちを形づくる
(ウィンストン・チャーチル)(p300)
【私の評価】★★★☆☆(72点)
■目次
第1章 さよなら技術神話
第2章 新しい「文化」を開発する
第3章 「問題」そのものを開発する
第4章 独自技術なんていらない
第5章 組織という病
第6章 「現場の本社主義」宣言
第7章 価値のエコシステムをデザインせよ
第8章 ステータスと仲間をつくれ
第9章 ビジネスの外側に目を向けよ
第10章 地域コミュニティにおける商品開発
終章 希望はどちらにあるか
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