【書評】「指導者の器 自分を育てる、人を育てる」山下 泰裕
2012/12/07公開 更新
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【私の評価】★★★★☆(83点)
■日本柔道の顔、山下 泰裕さんの一冊です。
 山下さんは、選手から指導者となったとき、
 不安になったそうです。
 それで本を読むようになった。
 やっぱり読書ですね。
・本を読むようになったのは、
 東海大学柔道部の監督に就任して、
 指導者としての壁を感じてからのことです。(p66)
■山下選手のすごいところは、
 選手時代の実績だけではありません。
 指導者となってから、
 自分に足りないことを
 学ぼうという姿勢があることがすごい。
 山下さんクラスになると、
 だれも助言してくれないはずです。
 だから、自分で考えて、
  ・読書をする
  ・スポーツ医学を取り入れる
  ・選考基準を海外大会を重視する
  ・後継者を育てる
 といった工夫・改善をしているところがすごい。
・私は「海外では日本人と食事しない」と決めていました。
 国際柔道連盟の理事だった当時、外国の柔道関係者と
 情報収集や意見交換のため会食する回数を
 増やしたかったからです(p217)
■国際柔道連盟の理事として、
 日本の柔道というよりも
 世界の柔道の利益を考えているところもすごい。
 体の大きさだけでなく、
 志の大きさを感じました。
 山下さん、
 良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・おれの得意技は、開き直りだ。
 勝負において、開き直ったときぐらい、
 強くなれることはないんだ(p18)
・何事でもそうですが、頑張っても、
 なかなか成果に結びつかないことは多いと思います。
 でも、努力を重ねていくと、何かのきっかけで、
 ある瞬間にすごい成長がある(p41)
・柔道で日本一になることも大事だが、
 もっと大事なのは、日本一を目指す過程で学んだことを
 生かして社会で活躍し、人生の勝利者になること。
 それが一番、君たちにとって大事なことだよ
 (中学時代の柔道の恩師、白石礼介先生)(p43)
・社会のためにもなる目標があり、そのための手段として、
 競合他社と争っていたのではないでしょうか。
 ところが、社長がそのことを忘れて、
 横との競争に心を奪われてしまったときから、
 社員たちも大きな目標を忘れて、
 足の引っ張り合いを始めてしまう(p125)
・中国の青島に日中友好青島柔道館が完成しました。
 2010年10月には、南京にも柔道館が開設される予定です。
 この事業は、南京側から「ぜひ、当地に日中友好のための
 柔道館を作ってほしい」という話があって始まりました(p190)
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【私の評価】★★★★☆(83点)
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