「心の叫びが導いてくれた自由への旅」山下哲司
2012/07/26公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(86点)
■家の中で「インドに行こうか」などと
冗談を言っていたら、
読み始めたこの本。
著者は何と30歳で会社を辞め、
奥さんと3歳の子どもと一緒に
イギリス・アメリカ・インドに旅立ちます。
そのきっかけは、
ストーンヘンジを見に行きたい。
でも会社は2週間も休みをくれるだろうか。
あっ、そうだ会社を辞めちゃおう・・・。
なんでそういう結論になるのか。
彼は天才かバカか
どちらかに違いない。
・家族はどうなるんじゃ。考え直せ」
それに対して,ぼくはこう言ってしまった。
「一歩踏み出し,それで死ねるんだったら
本望だと思っています!」
上司は,あ然としていた。(p31)
■著者は、インドの瞑想場(アシュラム)で
瞑想ワークに取り組みます。
それは自分自身になるためのワーク。
笑いのワーク。
一週間笑いっぱなし。
泣きのワーク
一週間泣きっぱなし。
最後は、一週間の瞑想。
このワークを通じて、
著者の日本で固まった常識が
消滅していきます。
「いい子になりなさい」
そう強制された過去。
怒りや恐怖といったエゴ。
そのすべてを洗い流したのです。
・笑いのワークを終えると,次はこの「悲しみ」を
浄化するための「泣きのワーク」の一週間が始まる・・・
自分の悲しみなのか,死んだ人たちの思いに共鳴して
泣いたのか,・・とめどなく涙があふれてきた(p136)
■インドといえば、
あの中村天風を一変させた国。
スティーブジョブズも放浪した国。
想像以上に汚く、泥棒の多い、
常識を吹っ飛ばすくらい
精神をゆさぶる国。
著者は帰国後、
マッサージ・セラピストとして
独立します。
すべてを洗い流した心には、
サラリーマンになるという常識は
残っていなかったのです。
インド恐るべし。
山下さん、良い体験を
ありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・デリーからインド西部の小さな町プーナまで,
国内線の飛行機で向かった・・
ショックだったのは,家や道端や,歩いている人々まで,
その目に映るすべてが汚いということ。(p94)
・誰もが,「いい子」であることを強要され,
「ありのままの自分」でいることをねじ曲げられながら
生きていかなければならない悲しみを
心の中に持っているのかもしれない。(p142)
・インドで新品のバイクを修理に出すと,
故障した部分は直すのだが,ほかの部分は全部,
中古の部品と換えてしまう業者がいるのだそうだ
・・・おそるべし,インド人(p125)
・「インドでは,信号待ちで白線の最前列に止まったのに,
スタートは最後になる」・・・
白いラインは何の意味もない(p164)
・列車は定刻通りに到着した。
老人は車掌に向かってこう言った。
「珍しいね。定刻通りじゃないか」
すると,車掌は答えた。
「いや,24時間遅れですよ」(p230)
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【私の評価】★★★★☆(86点)
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インドには、何度も仕事で出かけているが、
非常用電源を備えていない設備での生活、ゴアの生活など
なるほどと思うところと
知らなかったところと自分の経験、見方との違いを
感じさせてくれました。
インドには、我々と生活レベルの格段に違う
金持ちとそうでない一般人が混在していて、
生活レベルが変わらない日本人とは違っていて
魅力ある国ですね。