「君を成長させる言葉」酒井 穣
2012/03/16公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(75点)
要約と感想レビュー
本に関する名言
この本のように名言を集めた一冊は、著者のセンスが重要です。その点、酒井さんのセンスは、私に合っているのかもしれません。なぜなら、本に関する名言がいくつかあったからです。例えば、灰谷健次郎「本は買って読め。家は借りて住め」というのは、確かに本は自分でお金を出して読んだほうが身になるのは事実です。ただ、家は貸家がいいのか、自宅がいいのかは時代によるのでしょう。
また、ジャン・パウルの「人生は一冊の書物に似ている。馬鹿者たちはそれをペラペラとめくってゆくが、賢い人間はそれを念入りに読む。なぜなら、彼はただ一度しかそれを読むことができないのを知っているから。」という言葉を引用していますが、いやいや、書物は二度読めるから似ていないよ!と突っ込みたくもなります。私の場合は、さーっと一回読んで、付箋を貼ったところを書き出して、感想を書くことで実質的には二度読んでいるようなものだからです。
・リーダーシップは水泳に似ている。それを本から学ぶことはできないのだ。ヘンリー・ミンツバーグ(p58)
本を読む目的は、人生の予習
こうした本を読む目的は、人生の予習なのでしょう。世の中には、体験してみないとわからないことがたくさんあるからです。事前に本を読んで事前に知っておけば、「あっ、あれはこんなときに使うんだ!」と気づくことも多いのです。
例えば、小林一三の「下足番を命じられたら、日本一の下足番になってみろ。そうしたら、誰も君を下足番にしておかぬ」という仕事のコツや、大前研一の「人生を変えるためには、一つは時間配分を変える、二番目は住む場所を変える、三番目は付き合う人を変えるという知恵は、どこかで役立つと思うのです。
・会社を辞めたいんです」と相談するサラリーマンに私は決まってこう言います。「辞めてもいいけど、職場の人に惜しまれて辞めるんだよ」斎藤一人(p84)
20代の人にはぴったりの一冊ではないでしょうか。一つひとつの名言を丁寧に説明してもらえて、成功した人の成功のコツを学べるのでオトクな一冊です。酒井さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・問題意識を在庫として管理すること。そして在庫を減らすように 生きること。
石田宏樹(p30)
・人間は何を知っているかではなくて、何をしようと思っているかによって、価値・無価値、能・不能、幸・不幸が決まる
リントネル(p50)
・小善は大悪に似たり、大善は非情に似たり。
稲盛和夫(p120)
【私の評価】★★★☆☆(75点)
目次
1 work―仕事で成長する
2 communication―よい人間関係を築く
3 world―複雑な世界を知る
4 life―ひたむきに生きる
著者経歴
酒井穣(さかい じょう)・・・フリービット株式会社取締役(人事担当、長期戦略リサーチ担当)。特定非営利活動法人NPOカタリバ理事。沖縄県キャリア形成支援プログラム協議会員。1972年、東京生まれ。慶應義塾大学理工学部卒。Tilburg大学TiasNimbasビジネス・スクール経営学修士号(MBA)首席(The Best Student Award)取得。商社勤務後、オランダの精密機械メーカーにエンジニアとして転職、オランダに移住する。2006年、ベンチャー企業J3 Trust B.V.を創業し、最高財務責任者(CFO)としての活動を開始。2009年、フリービットに参画するため帰国。現在は東京大学(Learning Bar)や慶應MCC、中央大学MBAなどでゲスト講師も務める。
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今日紹介していただいた、
「君を成長させる言葉」についてですが、
この御本では、ひとつひとつの言葉についての
解説も書かれているのでしょうか?
ピックアップしていただいたものを読み、
「そのこころは?」と感じたものが
いくつかありまして、
そこを知りたくなりました。
ひとつひとつの言葉について、
解説するという形ですね。