「采配」落合博満
2012/02/11|

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【私の評価】★★★★★(94点)
■中日ドラゴンズ監督の8年間において
リーグ優勝4回、日本一1回の実績を残した
落合博満さんの一冊。
落合さんの監督論は、
"優勝"に
とことんこだわるということ。
クールというか、
割り切った爽やかさを受けました。
・「こんな判断をしたら、周りから何と言われるだろう」
こうした邪念を振り払い、今、この一瞬に最善を尽くす。
監督の采配とは、ひと言で言えば、そういうものだろう(p78)
■人事においては褒章必罰、
実力で選手を評価していく。
その基準は、優勝するために
貢献できるかどうか、
ということだけなのです。
自由にしていいよ。
ただ、結果が出せないから切るよ、
という割り切りが
落合さんの怖さを
作り出しているのでしょう。
・「外泊したければすればいい。
その代わり練習には必ず出てこいよ。
もし遅刻したらわかっているな」(p122)
■最後の章は、自分の人生を悔いのない采配を
したらどうですか、という投げかけで
閉められていました。
なるほど。「采配」というタイトルは、
そうした意味があったのですね。
自分は、自分という人生の監督である、
ということなのでしょう。
落合さん、
よい本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・数字との戦いは苦しいと書いたが、私なりの克服法・・
それは、「達成するのは不可能ではないか」という
目標を設定することだ(p46)
・一流の領域までは自分一人の力でいける。
でも、超一流になろうとしたら、
周りに協力者が必要になる(p54)
・ミスは叱らない。だが手抜きは叱る・・・
だから私に叱られるのはレギュラークラスの
選手のほうが圧倒的に多い。(p105)
・監督は嫌われ役でいい。
嫌われ役がいい(p187)
・全身全霊で練習に打ち込む選手に
配慮してやることが必要なのだ。
そこで、私はコーチにもうひとつ声をかけている。
「どんなに遅くなっても、
練習している選手より先に帰るなよ。
最後まで見ていてやれよ」(p220)
・自分がいいと思うものを模倣し、反復練習で
自分の形にしていくのが技術というものではないか・・
模倣とはまさに、一流選手になるための第一歩なのだ(p232)
・大切なのは、何の仕事に就き、今どういう境遇にあろうとも、
その物語を織り成しているのは自分だけだという自負を持って、
ご自身の人生を前向きに采配していくことではないだろうか(p295)
【私の評価】★★★★★(94点)
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