「ハーバードの「世界を動かす授業」 ビジネスエリートが学ぶグローバル経済の読み解き方」リチャード・ヴィートー
2010/11/06公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★☆☆☆(65点)
要約と感想レビュー
ハーバード・ビジネス・スクールでのマクロ経済学の授業です。いかに国家を富ませることができるのか、国家経済戦略のあり方を考える一冊でした。
良い例としては、戦後の日本、そして日本を手本としたシンガポールを賞賛しています。アメリカに敗戦したアジアの島国が、世界のGDP2位(今は中国に抜かれて3位)なのですから、客観的に見て、奇跡なのでしょう。
日本については戦後の経済復興では、教育水準の高い官僚が民間活力を邪魔せず、高いレベルであると評価されていましたが、バブル崩壊の数十年間については、民間経済の活性化ができておらず評価は低いものとしています。
確かにシンガポールの例を見ると、政府の政策が国家の隆盛に影響を与えるのは確かだと思います。ただ、政府が期待できなければ、自分でなんとかするしかありませんね。ヴィートーさん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・私が言う「資源」にはインフラ整備、技術、資本、人材の4つが含まれる。その管理の責任を持つのは政府である(p268)
・非常に貧しい派展途上国の国々では、人口が50億人にものぼるという問題がある。1人当たりの所得が6000~7000ドルになるまで、人は自分が汚した場所をきれいにしようとしないという研究がある(p24)
・1840年代には、テキサスの独立をめぐる戦争があり、米国の勝利により、メキシコは広大な土地とそこに眠る資源を奪われた。(p99)
・巨額の経常黒字を保有している日本は、長年にわたり海外に直接投資をしてきた。・・・日本の場合、外資が入ってくるのはとても難しい。その額は100億ドル程度で、日本から出ていく1000億ドルの10分の1にも満たない。(p226)
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【私の評価】★★☆☆☆(65点)
著者経歴
リチャード・ヴィートー(Richard H.K.Vietor) ・・・ハーバード・ビジネス・スクール教授。1978年の就任以来、国際政治、経済、企業間の役割について教鞭をとる。2009年には最優秀教官賞を受賞。教授職のほか、ハドソン研究所、エネルギー研究開発庁などの顧問、スペインのIESE等各国のトップ・ビジネス・スクールのアドバイザリー・ボード・メンバーや、マレーシア総理大臣、さまざまな企業の顧問を務める。
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