「マネーを生みだす怪物 ―連邦準備制度という壮大な詐欺システム」エドワード・グリフィン
2010/08/04公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(78点)
要約と感想レビュー
お金(ドル)とは何か。銀行とは何か。紙幣発行(連邦準備制度)とは何か、ということを研究した一冊です。特に米国の連邦準備制度の特異性を、その生まれた背景と仕組みから解説してくれます。
普通の国は中央銀行が紙幣を発行していますが、連邦準備制度では、国債を担保に連邦準備銀行が連邦準備券(ドル)を発行します。つまり、ドルは米国国債の証書なのです。国債には利子ついていますから、連邦準備銀行には国債の利子が利益として入ってきます。この利益の9割は国家に納付しなくてはなりませんが、残りは株主である民間銀行に配分されるのです。
なんだかよく分からなくなってきましたが、紙幣の歴史を見ていると、不景気→紙幣の大量発行→インフレという運命にあるようです。アメリカと日本のどちらがインフレになるのが早いのか競争ということなのかもしれません。
良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・不換紙幣は政府が課税なしに、ただちに購買力を手に入れる手段だ。だがその購買力はどこから来るのか?・・・じつはその購買力は、わたしたちの購買力の低下を通じて「集められる」。(p206)
・IMFの融資は利益を生み出すチャンスのある民間企業には行かない。官僚制度と腐敗で行きづまっている国有企業、国営企業に提供される。(p126)
・誰かの作品を盗むと剽窃作家と言われる。だが、たくさんの作品をもとに仕事をする者は調査研究者と呼ばれる。(p11)
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【私の評価】★★★☆☆(78点)
目次
第1部 ジキル島で生まれたのは何者か?
第2部 マネーに関する速成講座
第3部 新しい錬金術
第4部 三つの中央銀行の物語
第5部 収穫
第6部 未来へのタイムトラベル
著者経歴
エドワード・グリフィン(Edward Griffin)・・・出版・ビデオ制作会社社長。作家。
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