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「ラーメン屋vs.マクドナルド―エコノミストが読み解く日米の深層」竹中 正治

2010/03/28公開 更新
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ラーメン屋vs.マクドナルド―エコノミストが読み解く日米の深層 (新潮新書)


【私の評価】★★★☆☆(78点)


要約と感想レビュー

 アメリカ通のエコノミストが語るアメリカと日本の違いというネタを解説してくれる一冊です。それぞれ違う文化を持っていますので、面白いですね。アメリカは褒めて育てる。日本は叱って育てるのです。


・米国で数年育った帰国子女が日本の学校でよく感じる不満は「学校の先生が全然ほめてくれない」ことだという(p39)


 ちょうど今、民主党の亀井 静香さんがテレビで郵便貯金上限2000万円を主張していました。この本では、郵貯の定額貯金は、6か月預ければ引出自由という矛盾を持った商品であることを指摘しています。長期の金利なのに短期で引出できるということで、郵貯側にリスクがあるのです。今は利率が低いのでいいのですが、インフレになり利率が上昇した場合、定額貯金を下ろす人が郵便局に殺到したらどうするのでしょうか。


・郵貯が90年代に急膨張した最大の理由は、期間10年の長期固定金利が適用されるのに、「6カ月経過後は引出自由」という定額貯金・・・事実上、金利変動オプション(保険)を無料で預金者に提供しているのだ(p112)


 日本には頭のいい人が多いと思いますが、こうして比較されると、合理的でない部分も多いと納得しました。取り敢えず、亀井さんには、もっと勉強してもらいましょう。(もし、無知ではなく、知っていてこうした行動をしているのであれば、犯罪ですね)竹中さん、よい本をありがとうございます。


この本で私が共感した名言

・「希望」と「自由」を語る大統領、「課題」と「努力」を語る総理大臣(p42)


・米国の政策シンクタンクは、会員企業、団体、個人らの寄付金が収益のベースになっている・・・退官した高官を受け入れる受け皿として機能するようになった(p79)


・住宅金融公庫の融資は、長期固定金利なのにペナルティなしで期限前返済可能という条件でやってきた。これも郵貯の長期固定金利と同様、金利変動オプションを無料で提供している(p115)



【私の評価】★★★☆☆(78点)


著者経歴

 竹中 正治(かけなか まさはる)・・・1956年生まれ。(財)国際通貨研究所経済調査部長。東京銀行入行し、為替資金部チーフディーラー、調査部次長、ワシントンDC駐在員事務所長などを経て、現職。


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