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「会社再建―サラリーマンを超えた男」福永 正三

2009/11/17公開 更新
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会社再建―サラリーマンを超えた男

【私の評価】★★★★☆(87点)


■赤字会社の富岡光学(京セラオプテック)を
 再建した福永さんの一冊です。


 福永さんの前任者は富岡光学を再建できず、
 それほど富岡光学はひどい会社だったようです。


 最初は、挨拶と掃除をしながら社内の状況を把握し、
 仲間づくりをはじめました。
 まずは管理職です。


・私は毎日、午前八時の朝礼が始まる一時間前に管理者たちを集めて、京セラフィロソフィーを説き始めた。(p40)


■次は、業績を回復させるために、
 仕事のやり方を変えていきました。
 すべて組合との合意が必要です。


 交代制、時間差勤務を導入する、
 昇給賞与に人事考課を導入するなど、
 交渉に苦労したようです。


■こうした社内体制を強化しながら、
 営業を強化し、取引先の拡大。


 そして最終的には、価格引き上げ、
 海外進出を実現させていきます。


・私は常に会社のことを考えぬいた。夜、寝ているときに思いつくことがあるので、紙とエンピツを枕元に置いて、書き留めておく(p105)


■こうしてみると、
 前任者と福永さんの差は、
 結局、「熱意」であったということが
 わかりました。


 福永さんのやり方には、いいところ、
 悪いところもあったかもしれない。


 しかし、会社を良くしようという思いから出た行動は、
 最終的にはみんなが支えてくれたのでしょう。


 そうして会社の業績も伸び、
 黒字化、累損の一掃ができたのです。


 やはり熱意か・・・と思いつつ、
 本の評価としては★4つとしました。


─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・社員は頑張ってやっているから、褒めてあげたい。しかし安易に妥協したら、その人は伸びない。自分の枠を超えようという意思がない限り、いつまでも小さな自分で終わってしまう。(p99)


・夢を描いていると、自分でも先のことが読めるというか、見えるということがある。やはりど真剣に考えると、こうすればこうなるということがわかる(p128)


・人生は種まきだと思う。だからこそ、よい種をまいて生きていきたい(p152


▼引用は、この本からです。
会社再建―サラリーマンを超えた男
福永 正三
出版文化社
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【私の評価】★★★★☆(87点)


■著者経歴・・・福永 正三(ふくなが しょうぞう)

 1938年生まれ。
 66年京セラ入社。蒲生工場総技術部長などを経て、
 87年富岡光学に赴任。(91年京セラオプテックに社名変更)
 常務取締役、専務取締役を経て、
 98年より代表取締役社長。
 2001年退職後、京セラコミュニケーションシステム顧問、
 ファミリー(株)相談役。


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