「直訴は必要だったか―足尾鉱毒事件の真実」砂川幸雄
2009/09/17公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★☆☆☆(67点)
■足尾銅山鉱毒事件を天皇に直訴した人として有名な
田中正造ですが、実際にはそれほど
すばらしい人ではなかったようです。
相手を罵倒するような変わり者といった
ところがぴったりな人だったとのこと。
■しかし、それぐらいの人でないと、
これだけ派手に名を残せないのかもしれませんし、
プロパガンダも必要なのでしょう。
野口英世も変わった人だったらしいので、
名前を残すというのも大変なことですね。
砂川さん、良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・ある演説では、この知事が鉱毒のことをやかましく言ったために、島根県に異動させられたが、これが鉱毒に対する政府の干渉の手始めだ、などと発言している。しかし、この「知事の不達」は真っ赤な嘘(p34)
・正造が示談派を「腰抜け、不節操」と糾弾・・・正造はすでにそのスタート地点で、自分の方針に反する人々を敵とみなして内輪喧嘩をけしかけていた(p69)
・客観的根拠ゼロの「鉱毒死者数1064人」(p140)
・国会演説に見る田中正造の異常性・・・怒声、暴言、失言、喧嘩ごしの国会演説(p193)
・古河市兵衛は、公害の原因が自社にあることをすぐに認め、損害賠償を支払い、大規模公害防止工事を履行しており、正造の言うような言動を取る必要などなかった(p212)
・田中正造のマイナス面には、嘘つきだったことの他に経済観念に欠けていたことがある。・・・借金踏み倒し(p225)
勉誠出版
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怪しい五つ星
足尾銅山に凝縮される明治という時代
直訴は必要ではなかった
絶賛!既成概念への挑戦
【私の評価】★★☆☆☆(67点)
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