「グリーン革命(上)」トーマス・フリードマン
2009/05/25公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★☆☆☆(65点)
要約と感想レビュー
最近、「グリーン・・・」とかいう言葉を聞きますが、アメリカ人が考える「グリーン」の意味と目的がわかる一冊です。著者が指摘するのは、日本でもよく指摘されている内容です。アメリカの一人あたりのエネルギー消費量は世界一。中国人がアメリカ人のような生活をするようになったら資源が不足し、価格が上昇してしまうということです。
中国は世界の資源を購入し尽くすでしょう。武力で資源を獲得しようとするかもしれません。そして資源の価格が高騰すれば、中東、ロシアなどの資源国にお金が流入し、それらの国の資金が、世界を買収することになります。それでいいのでしょうか?
・中国は、自分の国の資源を食い尽くすか、あるいはグローバリゼーションを利用して、アフリカ、中南米、インドネシアの最後の片隅から、資源を最後の一滴までストローで吸い取ることになるだろう。(p106)
したがって、アメリカは、省エネを推進しなくてはならない。これが著者の結論です。実は、アメリカは中東・ロシアに次ぐ産油国なのですが、最近生産量が縮小しています。今、アメリカがほしいのは、日本のお金だけでなく、省エネ技術なのではないでしょうか。アメリカではこうした日本では常識的なことが、書籍として大ヒットするくらい「省エネ」に関して、興味がなかったということがわかる一冊です。本の評価としては、★2つとしました。
この本で私が共感した名言
・いまのアメリカはサブプライム国家で、ただ借金して豊かになろうとしている・・・抵当はなにも出さず、二年間まったく返済しない(p17)
・天然資源への依存は、国の政治、投資、教育といった優先事項をゆがめ、だれが天然資源を支配するか、だれがそこからもっと巨額の金を儲けるかということが中心になる(p152)
▼引用は、この本からです。
日本経済新聞出版社
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【私の評価】★★☆☆☆(65点)
目次
第1章 市場と母なる自然が壁にぶち当たるとき
第2部 現状
著者経歴
トーマス・フリードマン(Thomas Friedman )・・・1953年生まれ。UPI通信に入社し、1979年から81年までベイルート特派員。その後、ニューヨーク・タイムズ社に移り、ベイルート、エルサレムの両支局長。95年から外交問題コラムニスト。
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