「日本の死体 韓国の屍体」上野 正彦、文國鎮

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日本の死体 韓国の屍体

【私の評価】★★★☆☆


●日韓における死体解剖の権威である
 お二人の対談です。


 日本では病院で亡くなるような場合を除き、
 変死体ということで、検視、解剖が行われています。


●ただし、監察医が変死体を確認するのは、
 東京、横浜、名古屋、大阪、神戸であり、
 その他の地方は警察医が確認します。


 しかし、警察医は警察の近くで開業している医師なので、
 それほど能力は高くない
ようです。


 ・日本の地方の警察医のレベルもあまり高くありません。
  単に警察の近くで開業している医師ですから。・・・
  だから地方ではいろいろな事件の見逃しがあって、
  数年前のあの事故は実は保険がらみの殺人事件だった
  というようなことがよくあります。(上野)(p107)


●一方、韓国では、
 犯罪に関係すると見られる死体だけが解剖される
 ようですが、国民感情として解剖を忌み嫌うことから、
 医務官は大変な仕事のようです。


 解剖される家族、国民全員が、
 解剖に反対するような雰囲気だからです。


 ・実は、死体を解剖しようとして斧で殺されかかったことがありました
  ・・・「死体解剖をすると二度死ぬことになる」と言ってみんなが解剖
  されるのを忌み嫌うわけです。(文)(p16)


●また、面白いのは、日本は病院で死ぬことが多いようですが、
 韓国では必ず死ぬ前に家に連れて帰るそうです。


 死が近づいたら治療をやめて家に帰るのですから、
 これは一種の安楽死なのかもしれません。


 ・日本では、病院で死ぬのが当たり前になっていると言うが、
  韓国人は、家族が病院で死ぬことを
  極端に忌み嫌う。(文)(p4)


●人の顔形は似ている日本と韓国ですが、
 まったく文化も考え方も違う国ということが
 わかりました。


 まったく知らない法医学の世界と、
 日本と韓国の文化の違いを
 興味深く読みました。★3つとします。


─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・韓国では、父母が死んだときに泣き声がでなければ、あの一族は
  不幸者だと言われてしまう
ので、涙が実際にでていなくても、
  「アイゴー、アイゴー」と声をあげて泣く。(文)(p32)


 ・韓国の場合は国民の指紋を全部とって管理していますから、
  どんな死体でも指紋さえ残っているような状況であれば
  コンピューターを使って三分以内にわかります。(文)(p46)


 ・日本の高校生が修学旅行に来ていた。・・・先生が今日のスケジュール
  などについて話をしていたが、生徒はガヤガヤお喋りをしたりふざけてりして、
  先生の話など聞いてはいない。それを見ていた掃除のおばさんが、
  「10年後、日本は滅びるだろう」と言ったというのである。(p212)


▼引用は、この本からです。

日本の死体 韓国の屍体
上野 正彦 文 国鎭
青春出版社
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【私の評価】★★★☆☆



■著者紹介・・・上野 正彦(うえの まさひこ)

 1929年生まれ。
 1959年東京都監察医務院監察医となり、1984年同院長になる。
 1989年退官後は、法医学評論家として活躍。


■著者紹介・・・文國鎮(ムーン・ゴクヂン)

 1925年生まれ。
 1955年国立科学捜査研究所法医学科医務官となり、
 1967年同科長。その後、高麗大学教授などを歴任。
 大韓法医学会名誉会長、高麗大学名誉教授


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