「「朝日新聞」を疑え―傲慢と欺瞞の病理を衝く」伊勢 暁史
2007/05/28公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★☆☆☆(62点)
要約と感想レビュー
朝日新聞は、人民日報の東京支局と言われますが、ほんとうはどうなのでしょうか。単純に報道内容を見ていると、保守である自民党をぶっつぶし、社民党または共産党の意向に沿った報道をしているように見えます。
この本では、民放連のオフレコの会議に出席したテレビ朝日の報道局長・椿貞良氏が、「私たちは今の政治的局面においては、自民党の55年体制を打ち破ることを最大のテーマであるとし、そのために積極的な番組作りをした」と述べたと書いています。
さらに、朝日新聞社は教科書問題でも、慰安婦問題でも、まったくの嘘を本当のように報道し、本当のようにしてしまう。まるで、ナチスが行ったような「嘘も100回言えば本当になる」を地でいっているわけです。仮に工作機関だとすれば、すばらしい工作機関と言えるのでしょう。
・1982年6月、高校の歴史教科書の検定で、それまで「侵略」としていた表現を「進出」に書き換えさせられたという朝日新聞を始めとしたマスコミの誤った表現が問題化。(p156)
最近でも2000年に、朝日新聞と毎日新聞が「『新しい歴史教科書を作る会』(会長・西尾幹二)が検定に参加、従軍慰安婦、南京大虐殺などが問題に 政府は不介入?」と報道し、問題となりました。実は、検定前の白表紙とよわれるものがなぜか、中国、韓国にもたらされていたという事例があるのです。
また、真偽は不明ですが、この本では朝日新聞の元政治部記者の菅沼栄一郎氏がテレビ番組の中で「政治家はみんな悪。腹黒くて、女好き。まったく、日本の政治家は低俗です」などと発言していたのにかかわらず、自分も政治家の女性元秘書を愛人にしていたことが週刊誌に報道されていたという。
朝日新聞社がこのような企業であるのかどうか、真偽を確かめたくなりました。もう少し調べてみたいと思います。 伊勢さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・朝日新聞社は、・・・朝日新聞の専属広告代理店・東陽社を再建と称して倒産に追い込みました。そして個別に朝日エージェンシーという会社を造り、そっくり営業権を譲渡させたのです(p81)
・朝日新聞から天下りしてくる社長たちは誰も同じで『テレビなんて・・』と思っていますよ。・・・プロパー(生え抜きの人)は、常務までが出世の限界なんです。特に朝日新聞社がテレビ朝日の経営権を完全に把握してからは、特にこの傾向が強くなった(p99)
・地方ネット局幹部はすべて朝日新聞OBによって占められることになったんです(前出元テレビ朝日役員)(p108)
・大新聞、地方新聞を問わず、実際は商業新聞なんだよ。経営者も従業員も皆、販売の利益と広告で食っているんだ・・・政治家も官僚も、企業家たちも恐れるようになった・・だから、いつの間にか新聞が特権をもつに至ってしまったんだよ(p124)
・テレビ朝日の看板番組『ニュースステーション』のコメンテーターは、初代・小林一喜氏以来、朝日新聞の編集委員の定席となっている(p133)
日新報道
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【私の評価】★★☆☆☆(62点)
目次
第1章 朝日新聞を論破した、ある官庁の戦い
第2章 新聞の主張と全く違う朝日新聞の経営実態
第3章 朝日新聞社とテレビ朝日の奇妙な関係
第4章 「曖昧論調」と「外圧利用」、そして「世論操作」
著者経歴
伊勢暁史(いせ あきふみ)・・・1944年京都府生まれ。明治大学卒業後法律専門出版社に勤務。その後消費者問題を扱う新聞社記者、特報部長を経て社会派ジャーナリストとして独立。月刊現代では『迎賓館を撃て』『竹下登総理は何故右翼に脅えるか』『田中弁護団かく闘う』などスクープをものにした。その後、(有)しぇるぱ舎を起こしテレビ番組も制作。平成9年には『有森裕子アトランタの激走』(ニッポン放送年末3時間特番)の脚本でスタッフの一員として第23回放送文化基金大賞を受賞した
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