「警察裏物語」北芝 健

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警察裏物語

【私の評価】★★★★☆(81点)


●最近、テレビ番組に出演されている元刑事、
 北芝 健さんの著作です。


 元警視庁刑事だけあって、
 実際の警察組織の裏側を暴露していて、
 ここまで出して大丈夫?と思ってしまう内容です。


●まず、警察官の不満はというと、
 勤務時間の長さです。


 犯罪は24時間休むことを知りませんので、
 犯罪を追いかける警察は、
 24時間対応が求められています。


・アメリカの警察官の勤務状況は八時間勤務の三交代制・・・
 ところが日本の警察は、
 ひどいところは三日に一回の徹夜勤務に加え、
 さらに「非番勤務」と称して徹夜労働が入る。(p157)


●次が、給料の少なさです。


 給料が少ないうえに、捜査で使った費用が
 経費として認められない(現在は月1万円の枠がある)状況で、
 よく仕事をしているものだと感心してしまいます。


・今では月一万円の捜査用報償費が認められているが、
 私の現役時代は、というか、
 数年前まで捜査費は経費として
 一切認められていなかった。(p105)


●そのような過酷な労働環境で、日夜、治安維持のために
 苦労している警察の敵は、犯罪者だけではありません。


 書類送検しても、検察が起訴しなければ
 検挙率はどんどん下がってしまうことになります。


・検察官たちがもっとも嫌うことは、
 なによりも法廷で黒星をつけられることだ。・・・
 検察官が取り扱おうとしない事件は膨大な数にのぼっている・・・
 「検察官が犯罪を減じ滅する流れを遅らせている部分もある」
 といってもいい過ぎではない。(p221)


●かなりHな内容も多かったのですが、笑える一冊となっています。

 日夜、日本の治安を守っている警察官の睡眠不足と薄給が改善される
 ことを祈って、★4つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・警察の中にも(創価)学会員がいることは
 資料的に判明しているが、
 それを公言するのははばかられている。
 捜査活動に圧力がかけられるのも実は
 学会がらみの事件がことのほか多い、
 とは現場の最前線捜査員よりも
 上層部に位置するものたちの言だ。(p93)


・キャリア警察官の中でも出世するやつが
 必ず経験するポストがある。
 それが「捜査ニ課長」だ。捜査二課というのは
 知能犯や選挙違反捜査を担当するところで、
 このポストを努めるということは、
 政治家の急所を握ることになる(p151)


・取り調べを進めていくと、
 新聞社の社員たちが居直り始め、
 ある中年社員が居丈高になり、
 刑事課長に噛み付き始めた。
 「われわれにこんな扱いをして、
 タダでは済まないぞ。・・・」
 もし、この賭博に巨大メディアの社員がいなければ、
 まちがいなく「賭博現行犯」で
 立件されたはずだ(p232)


・暴力団抗争事件や大物政治家が絡んだ疑獄事件では、・・・
 口封じとして殺されてしまったとしか
 思えないようなことがしょっちゅう起きている(p224)


▼引用は、この本からです。

警察裏物語
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【私の評価】★★★★☆(81点)


■著者紹介・・・北芝 健(きたしば けん)

 元警視庁刑事。刑事警察や公安警察に所属していた。
 現在は犯罪学者として日本社会病理研究所主任研究員。
 空手6段。修道館館長。


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